2010年7月14日

Art Editions Concept PixCell via PRISMOID 名和 晃平

表参道ヒルズで開催された「iida EXHIBITION 2010 SUMMER」に行ってきた。auのブランド携帯新機種の発表会。auと言えばかつては吉岡徳仁氏デザインのMEDIA SKINを愛用したものだが、その後もカッコイイ携帯をどんどん発表しているもよう。ただし私は数日前にiPhone3GからFOMAに乗換えたばかりなので、おめあてはこちら。

 Art Editions Concept PixCell via PRISMOID 名和 晃平

当日は、iidaの新商品に触れていただけるほか、今回のプロジェクトに携わった、プロダクトデザイナー坪井浩尚氏、映像作家・音楽家高木正勝氏、彫刻家名和晃平氏、フラワーアーティスト東信氏ら、今、日本を代表するクリエイターのインスタレーションをご覧いただけます。

きゃ〜(≧∇≦)

20100713_01

去年の大阪のギャラリーノマルの個展で拝見した、モニタをBEADSで覆ったPixCellの進化形でしょうか。「PixCell-TV」と呼ぶようです。造形の隙のない美しさだけでなく、赤外線通信で画像を送り込めるところに驚かされた。台座に通信孔が。アート作品としてSCAI THE BATHHOUSEで扱っているようだが、お高いのでしょうねえ。。でも、すでに完成度は相当高い。

携帯の筐体のPixCellは無駄のない輝きをはなっていた。

20100713_02

↑イベントの主役、iida新機種「LIGHT POOL」も美しかったけど。遅れて入ったので最後の方しか見れなかったけど高木正勝さんの映像作品、東信さんのお花のインスタレーションにも高い美意識があった。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2010年1月 7日

画帖を買いました

20101007-small

いえもったいなくて、描けません・・・

posted byogawama : permalink | コメント (8)

2009年10月15日

名和晃平展「Transcode」

大阪のギャラリーノマルで名和晃平さんの個展「Transcode」を観てきた(10/17マデ)。ノマルに伺うのは前回の名和さんの個展「TORSO」以来。今年の5月にリニューアルopenしたということは知っていたけど(設立20周年とか)、すごくなおしゃれな造りになっていた。超有名な某設計事務所にいらした方が設計されたとか。

IMG_0520

左の幕の後方に2Fに向かう階段があるのだけど、そこに至る通路に玉砂利がひいてあったりして、そつがない感じ。地下鉄中央線深江橋駅から徒歩5分、いったん憶えてしまえばすごくわかりやすいところにある。所属作家には大西伸明さんもいらっしゃるから、関西に行った時には立ち寄りたいところ。

肝心の名和さんの個展は、すごくよかったです。memeさんmoriさんのレポですでに概要は知っていたけど、実際見るとその美しさに圧倒される。見に来て良かったと心底思った。今回のPixCellはビーズのシリーズだけど、画期的なことに被覆するのが動く映像。動画がループするモニタをビーズでおおってしまっている。PixCellビーズシリーズは完成度が高いので、私などはたとえ中身がなくても綺麗〜と思ってしまうのだが、見え隠れする映像が動いた日にはもう。多分あなたの想像をはるかに越えます。ストーカーめいた名和さんのおっかけをやっている私ですが、この美しさは驚愕でした。ビデオアートは興味深いと思いつつ今ひとつ好きになれない分野だったけど、映像をこういう形で差し出されると飛びついてしまう。作品のひとつはネットに流れる名和さん自身の映像だったけど、それを見て「名和さんもうれしいけど、中に踊るザハロワ様(世界最高峰のバレリーナ)を入れたらどんなに素敵か・・・」と妄想した。汎用性のあるビデオフレームとして、ビーズでおおったモニタを大量生産してくれないかしら。

「TORSO」で強烈だったDotシリーズも出品。床Movieです。これも体感しないとすごさがわからないと思う。名和さんの作品はきちんと系統立てられていて、オフィシャルサイトに分類が全部載っているので、是非きっちりと見て欲しいです。
 http://www.kohei-nawa.net/

小品も見せていただいた。ちいさなPixCellビーズがあって「すわ!」と思ったがすでに北海道の美術館に収蔵予定とか。来年はじめには東京のスカイザバスハウスでも個展があるようだが、更に新作が見られるもよう。気になっていたのでギャラリーの方に聞いてみたのだが、エルメスの「L_B_S」のヘラジカはスカイの扱いだそう。一体どんなお値段がつくのやら。どなたが購入されるのやら。個人で買われたらコワイ。
 

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2009年9月21日

NEW DIRECTION #1 exp.シンポジウム 9/20

トーキョーワンダーサイト本郷で開催中の「NEW DIRECTION #1 exp.」展を見てきた(9/27マデ)。

この度トーキョーワンダーサイト本郷では、京都造形芸術大学との連携企画として若き才能を発掘、育成するためのプログラムの一環として「NEW DIRECTION」展を開催いたします。 京都造形芸大教授の後藤繁雄氏が中心となり、東京藝大教授・木幡和枝氏との共同キュレーションにより、全国の美術大学・大学院卒業者の中から「新たな動向」を予感させる才能を選抜し、時代の変化に敏感に反応する彼らの表現の特性を活かし、美術による社会への作用を目指した展覧会です。また出展作家のみならず、展覧会設営にあたっては、アートプロデュースを志向する京都造形芸術大学の学生を中心に選抜し、学校外の現場における実践スキル・批評力などの育成を図ります。

ということで、浅田彰さん(京都造形芸術大学・大学院長)・名和晃平さん(京都造形芸術大学大学院・準教授)を迎えてのシンポジウムがあったのだ。キュレーターの後藤・木幡氏の他に東京ワンダーサイト館長の今村有策氏、昨日のシンポジウムゲストの粟田大輔氏(昨年芸大で開催された「ヴィヴィッド・マテリアル」展のキュレーター)・池田剛介氏(美術家、Fairytale/Diary 童話日記拝読してます)・千葉雅也氏(批評家)らも途中から加わって、2時間ほどだがとっても濃い内容のトークセッションだった。

最初はゆるゆると「NEW DIRECTION exp.」という展覧会タイトルの意味とかキュレーターのおふたりが語ってくださっていたのだが、浅田氏がマイクを握った途端に弾丸トークで場が仕切られた。小柄で細身、名和さん作のユニクロのパックマンTシャツを着こなし張りのある声、50歳越えているとは思えません〜。前フリとして直島にできた大竹伸朗さん作の銭湯「Iラブ湯」の宣伝(名和さんにそのTシャツを着てこさせて、会場で上着を脱がせたため場が沸いた)、所沢ビエンナーレの利部志穂さんのワークショップが素晴らしかった絶対行け勧告。某都知事は最悪だがこのTWSは知事が変わっても存続させようとか、発言が熱め。昨日大阪のギャラリーノマルで個展初日を迎えた名和さん(memeさんが早速レポを挙げてくださってます!)はさすがにお疲れでしょう、本展覧会の感想などをぽつぽつと慎重に語られます。「可愛いものがほとんどない」という言葉になるほど〜と思った。3年くらい前までは、若い作家はマンガやアニメを引用することが多かったけど、自分の教えている学生も今はそういうことはしていないと言う。「模索している感じ」と評し自分自身いつも不安を抱きながら製作している、安易な道は見つかるけどそれにすがったら止まってしまうのだと言う。やはりストイックな方だわ。「展示がうまい」とも。もっと泥臭い人がいるかと思ったら全然違ったと。名和さんは2004年に後藤氏の推薦でKPOキリンプラザ大阪にてシリコンオイルの泡の作品を発表されている(私は未見)そうだが、当時のことなど思い出されていただろう。

さて本展に選抜されたのは7名のアーティスト。小宮太郎(京都造形芸術大学)、しょうじまさる(東北芸術工科大学)、 藤本涼(東京藝術大学)、三井美幸(東京造形大学)、 宮永亮(京都市立芸術大学)、 村田宗一郎(東京藝術大学)、 山下耕平(京都市立芸術大学)さん。初見でなかったのは山下さんのみ、8月にINAXギャラリーでいいなあと思った方。宮永さんの映像は実写にエフェクトをかけるだけでなく人工のモチーフを加えている点が新鮮。ただし藤本さんの写真の方が私の好み。小宮さんの鏡を使った作品はモノとして綺麗だと思った。彼らの作品について浅田・名和氏から言及があり、各作家もコメントを求められたが若手のみなさんは結構寡黙。

話が盛り上がってきたのは名和さんの作品についての討議が始まってから。マテリアルという言葉がキーだった。粟田氏よりポスト(脱)もの派と名和さんの関係を考えたいという発言があると、名和さんは18歳頃からもの派の作家と接点があったと言う。とても活気のあるグループで、越後妻有の原型のようなワークショップをやっていたとか。自分が求める「表現の強さ」を探る時、もの派の影響を感じるとか。へえ〜。浅田氏がゴームリーを引き合いに出して、ゴームリーは自分の体をコピーして像を造るけど、そこには私的な匂いはなくニュートラリティを感じると言うと、名和さんは97年の徳島のゴームリー展でイギリスの彫刻に興味を持ち、留学するきっかけになったと反応。英国の彫刻家はもの派に似ていたとか。話が呼応する。

大学卒業の頃彫刻で物語は表現できないと悟り、それでもつきまとう物語性を排除したくて、物語を解体する=素材・作り方を変えることをある時期はじめた。それがマテリアリティ・テクスチャーへにこだわりになったのですね。流れが見え過ぎていい方へ進みすぎると、アートとして面白くない。いい流れに乗ったり乗らなかったり、を勘でできるといい。選択の連続。等々、名和さんの「こつこつと」した製作の裏話が聴けて感激。

粟田氏・池田氏・千葉氏はマイクを渡されるととても雄弁に自分の考えを語られ、現代アートシーンの断面を垣間みられた感があった。アート関連のトークは面白い。記憶が曖昧なのでこれ以上書けないけど(間違いも多いと思う)、すごく濃いシンポジウムだった。全然理解し切れてないけど、満足〜。

posted byogawama : permalink | コメント (8)

2009年7月20日

DAY STUDIO★100「現代アート作家/名和晃平 ART IT編集長/小崎哲哉」7/20

Vantanデザイン研究所渋谷校で開催されたセミナー、DAY STUDIO★100「現代アート作家/名和晃平 ART IT編集長/小崎哲哉」に参加してきた。2時間みっちり、名和さんの創作裏話的なことを聴きまくる、とても充実したトークセッションだった。このイベントのことを知ったのは前日夜。ネット予約で滑り込み。情報をくださったmoriさんにひたすら感謝!です。

トークの構成としては、名和さんがスライドショーで作品のポートフォリオを解説を交えて披露、小崎氏が更に突っ込んでその魅力に迫り、最後に質疑応答、という感じだった。なのでまずはたっぷり名和さんのお話を聴くことができて、大満足。名和さんは「BEADS」「PRISM」「LIQUID」というように作品をきっちりカテゴライズされ、それを発展させる形で作品を作られてきている。このカテゴリ分けは大学の博士課程を終える頃には完成していたそうで、以前からオフィシャルサイト(http://www.kohei-nawa.net/)で公開されているのでじっくり拝見していたが、今回はご本人が写真を流しながらコンセプトや制作方法を語ってくださったので、めちゃくちゃわかりやすかった。最初に出されたのがドローイングのシリーズ。名和さんはビーズ作品がトレードマークのようになっていて、制作の中心も立体だと思っていたのだが、このドローイングをとても大切にされているそうだ。意外だった。私は基本的に線画が好きだけど、名和さんのドローイングは別種。まず描くものに具象性がないし、テクスチャーを重視されている。普通の絵具に混ぜ物をして(曰く「絵具のカクテル」)、粘度をコントロールして操る。この辺は横浜トリエンナーレのトークイベントで伺っていたが、その作業が彫刻作品の発想源になっているとは思っていなかった。次々と画像で現れるドローイング作品は繊細で生命力も感じさせ、特にVoca展2009の出品作の美しさを思い出すと鳥肌が立ってしまう。

BEADSのモチーフに鹿が多いのは、ずばり日本のネットオークションに出回る剥製に鹿が多いから。PRISMはBEADSの発展型。MOTのパラレル・ワールド展ではコンセプトにぴったり合うのでPRISMを出品したが、展示空間も全て名和さんが設計されたそう。あれは単なるホワイトキューブではなく、壁も床も質感からして日常を逸脱したものでなくてはならず、更に照明すら商業空間とは異質の色濃度のものを使って無影空間を作り出したのだとか。あの展示、素晴らしかったですよね。思い返して感動が蘇りました。名和さんの中では絵画=切り取られた世界、彫刻=現実そのもの。彫刻作品は「体験を作る」ものであり、故に展示空間にも配慮が必要なのだそうだ。


自分用メモのつもりで勢いに乗って書いているけど、トークイベントの内容を講演者本人の承諾なしにネットに載せていいのか、実は判断に迷う。このブログを見るのはごくごく少数の人だと思うけど、注意が来たら削除します。

で、続きはかいつまんで。SCUMシリーズはどんどん大きくしている。六本木クロッシングの作品が過去最大。LIQUIDは管理が難しく、今までは短期間しか駆動させていなかった。エルメスに展示中のものは非常にシンプルな構造になっている。新丸ビルのオフィスエリアにある《Water Cell》は10年間の展示を想定して作った、内部には一切不純物が入っていない。《Catalyst - Twist 》には銀鏡加工したものがあるが、その工程は単に水を吹き付けているだけのように見えるので、面白い。接着ではなく磁力のみで固めた作品もある。磁力の方向に沿って球をつなげて行けばよい、原子の世界と同じ原理。

BEADSの制作過程の写真も見せて頂いた。あれはモチーフを回転させて、常に真上からガラス球を接着しているそうで、そのためとてつもなく時間がかかるらしい。はじめは発砲スチロールの玉でシミュレーションするらしいです(行き当たりばったりに球をくっつけるわけでなない)。小崎哲哉氏は名和さんの素材に対する探究心を強調されていたように思う。あと、あえて海外に出て行かないで京都で制作を続ける理由について。日本ほど材料を入手し易い国はないし、培って来た地元専門業者とのネットワークもひとつの財産ということらしい。彫刻は使う物質の物性を理解していなければならない、というところはとても納得できた。私の仕事でも、材料による収縮率の違いを補正することが接着のポイントとなっている。

印象に残った点。名和さんが何度も「かっこいい」という言葉を使われるのを聞いて、なんか安心した。私もかっこいいものが好き。アート作品はコンセプトも重要だけど、美しい方が愛でやすいので。とても先鋭的な作品を作られているけど、PixCellは彫刻史を意識しているのだと言う。これはへえ〜、と思った。モチーフの表層を変えるというのが、彫刻の進化形ということか。あと、建築にとても興味を持っていらした。建築家のお友達が多いそうで、コラボして京都のサンドイッチ工場を改装してスタジオを建造中。壁を剥がす作業の過程で建築物の構造を知ったため、既存の建物に対しても自分なりのアイデアを持つようになったとか。トークのお相手の小崎氏はとても話が上手い方で、時に饒舌になるのだけど、名和さんも負けずに語られる。そう言えばトークで詰まっているのを見たことがないなあ、頭の回転が速いのだろうけど、きつい感じが一切ないのは微妙に混じる関西弁の柔らかさのせいかしら。でもディベートなんか強そう。タフな感じ。そう言えば名和さん、あのユニクロのTシャツを着ていらした。カッコよかった。実は私、いまだ購入していなかったのだけど、もう観念してココで買うことにします。

ちなみに小崎哲哉氏がホストを務められるこのトークショー、前回のゲストは会田誠さんで次回は小山登美夫氏。8/22だったかな。多分行けないけど興味はあります。

posted byogawama : permalink | コメント (10)

2009年6月26日

ギャラリー巡り〜

銀座でちょっとだけギャラリー巡りをした。

まずは当然メゾンエルメス。「L_B_S」展再訪(9/23マデ)。前回の訪問(感想)が夜だったので、今度は明るい内に観たいと思って。いや〜、BEADSを見直して「名和さんとんでもないもの創ったなー」と感心しました。ガラスごしの太陽光を反射して、眩いこと。あの大きさはやっぱりただごとじゃない。あの会場にはあのサイズが必要だったのですね。SCUMには清潔感を感じた。やっぱり自然光のせいか。LIQUIDは、内部からの照明が消えている分おとなしく感じた。でもあの果てしない循環は、視覚以外の感覚まで狂わせようとしているようで、油断ならない。3ヶ月間ずーっとポンプを止めないのだそうですね。シリコンオイルは固まったりしないのだけど、ポンプの逆流を防ぐためとか。徹底しているなあ。

続いてギンザ・グラフィック・ギャラリーで「Max Huber - a graphic designer」(6/29マデ)。「20世紀のグラフィックデザイン界を牽引してきたスイスのグラフィックデザイナー」というので何となく行ったが、品の良いカラフルさと今見ても新鮮に感じるデザインが素敵すぎ。写真や掲示された周囲の人のコメントとか見ると、人柄に温かさを感じる。ジャズ好きだったらしい。「JazzTime+」@Gallery 5610(6/29マデ)も行きたいが・・・。

クリエイションギャラリーG8の「JAGDA新人賞受賞作家作品展 2009」にも行った。榮良太さんの作品が目を引いたが、どうもマックス・フーバーの後に見たのがまずかったらしい。すべての受賞作に物足りなさを感じてしまった。

今まで画像を置くのに使っていたPicasaWebAlbumのアルバム数が上限に達して、画像をupしにくくなった。有料の拡張を申し込んだのだが、24時間で処理が終わるとあったのに3日たっても反応がない。Google日本法人てもしかしてぼんやりさん?

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2009年6月22日

ヤノベケンジ―ウルトラ展

豊田市美術館で開催されていた「ヤノベケンジ―ウルトラ展」に行った(6/21マデ)。なんと最終日の昨日。背景には複合的な事情があるのだけど(「日本の名品展」や「だまし絵展」で豊田市美所蔵のよい作品を見かけた。前回訪れた時は御園座のミュージカルと抱き合わせだったので館内に1時間しかいられなかった。ヤノベ氏が舞台美術を手がけたパパ・タラフマラ「ガリバー&スウィフト」が面白かった。等々)、名古屋日帰り遠征の決めてはこれです。「ドキュメント・ウルトラファクトリー」展(6/21マデ)。ウルトラ展は4/11から開催されていたけど、こちらは6/9からと短期間。めざとい私はラインナップの中に

「ULTRA x KNA」名和晃平アートプロジェクト(2008-2009)

というのを見つけ、駆けつけることにしたのでした。と言っても先日メゾンエルメスで名和さんとお話させて頂いた時に内容をうかがったら、学生とやっているプロジェクトを紹介しただけだから「それ目当てで」行くことはないと言われて、ちょっと迷ったのだけど。でも尊敬するアーティストの活動には常に興味あり。行った。

名和さんのコーナーはドキュメント・ウルトラファクトリー展の会場の片隅に。

「ULTRA x KNA」名和晃平アートプロジェクトのコーナー 20090621_nawa
「京都にクリエーターのプラットフォームを作る」SANDWICHプロジェクト 20090621_nawa
「学生たちがワークショップ形式で様々な素材を体感」製作プロジェクト 20090621_nawa
素材のサンプル 20090621_nawa

これだけでも、私には貴重な情報。やっぱり行って良かった!しかし名和さんのプロジェクトには女子ばっかり参加しているのが気になります〜。

ウルトラファクトリーとは京都造形芸術大学のプロジェクト型実践授業(詳しくはこちらを)。現在ヤノベさんと名和さんを中心に、活動しているもよう。ヤノベさんの本展の新作《ウルトラー黒い太陽》も学生さんが製作に関わっている(豊田市美にも設置に来ていたとか)。

で、ヤノベケンジさんの個展が素晴らしかった。最終日ということで、アーティストトークにヤマダタツヤ・ライブパフォーマンスにヤノベさんのサイン会と、盛りだくさんのファイナルイベントが。かなりの人出。まず何となく列に並んだらトークショーの整理券がもらえたので(定員150名中146番。外れた方多数)聴いてみたら、面白かった。トヨタ・ショックで予算が削減されて、次回のジュゼッペ・ペノーネ展と併催されるはずだったヤノベ展が単独個展になったとか(でも予算は増えず)、ウルトラプロジェクト内でどのように新作が創られていったかとか。ヤマダタツヤ・ライブパフォーマンスはMAS/Tyme.のヤマダさんの演奏をバックに《黒い太陽》を起動させるというもの。毎回すごい人気で、会場は超満員。

これが《ウルトラー黒い太陽》周囲に水が張ってある 20090621_01

会場が真っ暗になった後、穴から見える中央の柱の上でテスラーコイルが激しく放電する。大音響〜〜

会場全体の様子は美術館のサイトを見てください。展覧会というよりアトラクションに行った感じだった。これに加えて素敵な常設を見てまわったのでこの日は徳川美術館にも行く予定だったんだけど、断念した。

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2009年6月19日

L_B_S/名和晃平

メゾンエルメス8階フォーラムで今日から始まった名和晃平さんの個展「L_B_S」に行ってきた(9/23マデ)。当然初日です。

会期:2009年6月19日(金)~2009年9月23日(水)     月~土曜 11:00~20:00(最終入場19:30) 日曜 11:00~19:00(最終入場18:30)     会期中無休(但し7月15日(水)、9月16日(水)除く)     入場無料 会場:メゾンエルメス8Fフォーラム 中央区銀座5-4-1 TEL:03-3569-3300 主催:エルメス財団

2006年に原美術館の「アート・スコープ」展で見て以来、名和さんは私にとって最重要な現代作家。作品の美しさだけでなく、ご本人が語られるコンセプト、「彫刻の方法論」にとても惹かれている。PixCellがPixel(画素)+Cell(細胞・器)だと知った時、すごい理知的な作家さんなんだなあと思った。私が見ているものは物質の本当の姿ではない。すぐそこにあるけれどそれは映像なのだ。

読書に没頭したあと我に還って周囲を見回した時、世界と自分の間にぶ厚いガラスが存在するような気がする。と常々思っていた。ガラス越しに見る世界は存在感が希薄で、ついでに自分も希薄。そんな個人的な感覚も思い起こさせる、名和さんの作品のテクスチャー。

「L_B_S」のLは<LIQUID>。シリコンオイルの泡。オイルが手に付くと全く取れないそうです。Bは当然<BEADS>。中にいるのはエルク(ヘラ鹿)。でかい。Sは<SCUM>。これは種々雑多なモチーフをポリウレタン樹脂でコーティング。どれも大作であり、完成度がすごく高い。美しいメゾンエルメスのガラスブロックの壁に囲まれて、ただただ神々しくて(SCUMはカワイイ系かなーと思ったけど)・・・。

実は今夜は足が地についていません。閉館間際のメゾンエルメスで、名和さんご本人に遭遇したのだ。関係者と思われる方と会話されていたので離れた地点で作品を鑑賞していたのだが(途中メゾンエルメスの女性が作品解説をしてくださって、とてもうれしかった)、ぼーっとBEADSを眺めでいたところでそばに名和さんが!ひとりで!思い切って声をかけてしまった。BEADSの球体が一部すごく大きいので(現美の常設もそうだったし)なんでですか?と聞いたような気がする。名和さんの言葉を正確に再現はできないから、コンセプト的なことはここでは書かないけど、なるほど、うーんと思った。今までBEADSはすごくクールな作品だと感じていたのだけど、製作過程とか考えてもそればっかりじゃないかも。球体はアクリルと勘違いしてたけど、水晶とガラスがほとんどらしい。緑色がかっているのがガラスと教えられて、ビー玉を思い出した。今回の個展の製作に半年かかりきりだったこと、ほとんど京都で作られたこと、新しいアトリエができるのは2-3年先ということ、作品の大きさは展示会場に合わせて考えるとかエルクがエルメスに入るかがまず問題だったとか、等々伺ったように思う。今書いておかないと忘れるなー。SCUMを見てハマ美の金氏徹平さんの作品を思い出したと言ったら後輩だとおっしゃっていた。

話の流れでほとんどストーカーのように名和さんを追いかけていることが知れてしまって笑われたが、「ありがとうございます」と言っていただいてとてもうれしかった。帰りの電車ではにやけっぱなしの頬を押さえていた。先日友人に「名和さんと作品とどっちが好きなの」と聞かれたが、作品と作家って同体でしょ。まあ作品は一人歩きするとか言うけどそれは作家視点で、ファンからすれば一緒だなあ。特に現代作家に関しては。

名和さんは作品もご本人もかっこいいです。

あそこに名和さんがいらした! 20090619

posted byogawama : permalink | コメント (18)

2009年6月 2日

「池田亮司展 +/-」とMOT常設

東京都現代美術館で「池田亮司展 +/-」を観た(6/21マデ)。

日本の電子音楽分野の第一人者として、世界中から注目されている作曲家/アーティスト、池田亮司。絶えず人間の感覚能力とテクノロジーの臨界点に挑むような、洗練された彼の作品やパフォーマンスの数々は、今や音楽だけでなく建築、映像、ダンスといった表現ジャンルを超えて、幅広く大きな影響を与えています。

ということですが、私は特に注目していなかった。なんかダムタイプの音楽の人と聞いていたので、ああダムタイプ体験したくて去年ICCに古橋悌二さんのショー映像(「S/N」)見に行ったなあと思い出すくらい。はっきり言ってMOTのリニューアルぶりと噂の常設を見るついでに寄ったのだが、結構面白い展覧会だった。

1Fの黒の部屋のインスタレーションが良かった。入り口の正方形の塊には上部に細かい模様。それはよく見ると数字で、円周率なのだった。ふーんそういう人なのかと、ちょっとテンションが下がる。数学苦手。ただ、中ほどに進むと視野に入ってくる壁に並んだプロジェクタに流れるように数字や図形が落ちて行く様が、滝のようで清々しい。映画の「マトリックス」みたいだけど、モノクロだから新鮮。そう私はマトリックスでキアヌ・リーブスのファンになったのだ。マト以降の主演DVDは結構買ってるし「地球が静止する日」も見たわ。彼は「地球」みたいな人間離れした役が似合うの。「イルマーレ」みたいに必死で女を追ってはダメよ(ちょっとSF要素あったのは救いだけど)。今度ジキルとハイドをやるんですって?コケるような気がするわ・・・。

話が逸れたが、とにかく整列した映像たちはクールででも生命力を感じて、好み。ただしずーと眺めているほど数字好きではないので早々に通り過ぎた。と、今度は壁一面の映像が出現。MOTの天井の高さを活かしたあまりに巨大な画面は圧倒的だが、やはり早いテンポで図形とか数字とかコードみたいのとか流れていって、それらはデジタルなんだけど明らかに生命に関与している意味ある記号と思われ、点滅や暗転や再生の波が心地よい。ほとんどの人が座り込んで見ていた。通り過ぎるのを途中で止めた私は、出口付近で壁に寄りかかってぼ〜っと眺めた。壮快だった。

BIFは白い世界。強制的に靴を脱がされるのは嫌いだし、まああんまり見るべきものもないなあとささっと廻った。巨大スピーカの間を通り抜け音が変化するのを確かめる。後から知ったけど、池田さんて杉本博司氏の「時間の終わり」展で《海景》のサウンド・インスタレーションを手がけた方だったのですね。アレは私好きだった。なので今回も割と違和感なくこういうのもありね〜と鑑賞できた。

さて。カフェで遅いお昼を食べて本目的の常設へ。ネオテニー・ジャパンに行ったばかりなので感動は薄いが、大好きな名和晃平さんと加藤美佳さんの作品を見ると脈拍が上がる。いやいやその前に。1Fでヤノベケンジの《ジャイアント・トらやん》を見て、これが六本木で火を噴いたやつ?あの日は疲れていたので仕事の後マッサージに行ってよろよろと帰宅したのだった。大竹伸朗さんの線が好きなので、《日本景/ぬりどき日本列島》はよい。大岩オスカール氏の《虹》に再会、うれしい。横内賢太郎さんの《Book-tear》は少々不気味な色調。あ、田幡浩一さん!ギャラリー小柳で見たアクリルの線画とハチの映像が素敵。しかしこの後に国吉康雄とか奥村土牛が来るのは解せない・・・。で、3Fへ。内海聖史さんの《三千世界》はもうMOTの顔って感じ。大竹さんやヤノベさんの巨大立体と小林孝宣さんの巨大絵画を通り過ぎて、名和さんの《PixCell》(鹿とバンビ)を中心としたコーナーへ。ここがすごくいいのだ。鹿のビーズはあまりに巨大でそれだけ見ると気持ち悪いのだか(名和さんすみません)、PixCellのキラキラが周囲の空気を高揚させて、各作品が大変美しく見える。壁には名和さんの《Gush》が2点。そして加藤美佳さんの《カナリア》と《Seed》!カナリアの方が好き。奈良さんや丸山さんの作品もいい感じでで、とにかくPixCellを中心として私の好きな現代アートが結晶化したような世界が出来上がっていた。この展示室は広くてとても明るくて、半端な作品が置かれると白けるのだが、今は最高。その次の田中功起さんの部屋は、変な構成だった。

まぜませごはんプレート 20090602

カフェめしはまずくはないけどリピートしたいほどでもない。ごはんものはあとフォーとバゲットサンド。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2009年5月26日

ネオテニー・ジャパンその2

上野の森美術館で開催中のネオテニー・ジャパン(7/15マデ)の感想、昨日の続き。

現代アート界の大スター百花繚乱の1Fに較べて、2Fでは新鮮な作品が多かった。階段を上がって最初に目に飛び込んでくるのが加藤美佳さんの《パンジーズ》。変形楕円のキャンバスに描かれた、イヌの頭蓋骨に頬寄せる人形の少女。去年のうちから図録を手に入れていたので画像的には既知の作品だが、実物を目にするとじーんとなってしまう。この少女は加藤さんが作った人形のはずなのに、ふっくらしたほっぺに逆光で産毛が見える。睫毛の繊細さ。黒髪の質感。噛みしめられた唇。無表情な瞳。目が離せない〜。職業柄頭蓋骨はお気に入りアイテムの私、妙にてかてかしたイヌのそれにすら見惚れてしまう。油彩なんだけど表面に赤や黄色や青の小さな点々があるのは、なぜなんだろう。寡作で人気があるため、加藤さんの絵を見る機会は少ない。2006年の小山登美夫ギャラリーの個展で、一目惚れしちゃったのよね。特に《cloud》と《yuri》には骨抜きにされた・・・。
 http://www.tomiokoyamagallery.com/artists/kato/jpn/MKato_j.html

そばにあった池田光弘さんの油彩もシュールで印象的だった。この辺は大型油彩が多く、絵画の底力を感じる。小林孝亘さんとか。そしてアーティストの繊細な技が光る工芸品的作品群。1Fの屏風の後ろに隠れていた《雑草》に続いて、須田悦弘さんの《泰山木一実》。これは正直言ってキモかった。青山悟さんの刺繍といい、照屋勇賢さんの切り抜きといい、その工程を想像すると気が遠くなる。そうそう、村山留理子さんのビスチェはここにあったのだ。女ならだれしも憧れる、ゴージャス&キュートな。高橋先生って手芸モノがお好きなのだな。秋山さやかさんとかね。

できやよいさんの《Untitled》と《みみちん》は会場の中でひときわ輝いていた。六本木クロッシング2007ではぎっちりとした展示のせいか過剰な刺激を感じたけど、今回は素直に綺麗〜と思う。束芋さんは小部屋を占領。高橋先生は以前束芋さんのドローイングがとにかく好きとおっしゃっていたが、《にっぽんの台所》の巨大な下絵のようなものが、壁一面に。そして中央に《にっぽんのちっちゃい台所》。ミニミニ化したミクストメディアだが、ちゃんと障子の向こうにアニメーションが。すごい宝物だ。

コレクションは美術館いっぱいに展開されていた。別棟にあった高嶺格さんには舞台関連で興味を持っているのだが、展示作品に対しては理解が及ばなかった。

購入したポストカード 20090526

さて展覧会鑑賞のあと、「高橋龍太郎と出品作家によるトーク」を聴いた。概要はさちえさんの記事をどうぞ。私は出席者のうち、名和さんの発言をメモ。自分用につき、テキトーです。

・展覧会を見て:まだ数点しか見ていないが、自分より10年ほど上の世代のものが多かった。その世代の作品がこれだけ一同に集まって見られる機会は今までになく、興味深い。自分のやっていることや感覚と違うと思ったので、どう違うのかこれから考えたい。

・「ネオテニー」について:10年前学生だったころ4ヶ月に渡ってドイツの美大の学生と交流し、日本の文化の特異性(子供っぽい・可愛いものが好き・美術教育が非常に変わっている)について議論した。10年たってネットの発達などにより情報がシャッフルされ日本の状況は変わったが、それだけにネオテニー・ジャパンに集まった(10年前の)作品は特殊な時代に生まれた貴重なものと言える。海外にも巡回して欲しい。

・高橋先生との交流:六本木にあったアートバー「トラウマリス」でグルーガンドローイングを描いていた頃、何度かいらしていたので少しだけお話した。

・夢・計画:京都にアトリエを作って、開放的な場所にする予定。

 ネオテニー・ジャパンその1
 

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2009年5月25日

ネオテニー・ジャパンその1

上野の森美術館で開催中のネオテニー・ジャパンに行った(7/15マデ)。

日本屈指の現代美術コレクターとして知られる精神科医・高橋龍太郎氏が収集したコレクションにより、世界から注目を集める1990年代以降の 日本の現代美術の流れと動向をたどる「ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション」を開催いたします。

ってことで、1,000点に昇る高橋氏のコレクションの中から33作家の約80点をセレクトして展示。昨年夏から鹿児島霧島アートの森、札幌芸術の森美術館を巡回してやーっと東京にやってきた、日本の若手作家による現代アートの粋を集めた展覧会。常設の高橋コレクションは最近日比谷に移転して日曜も開廊するようになったが、以前は仕事のある日しか開いてなくて、なかなか伺うことができなかった。ここで一気にアートファンとしての遅れを取り戻せる!と思ったけど、80点てコレクションの一割に満たないのよね・・・。しかしそれは理屈。実際に会場に入ったらその作品数の膨大さにびっくり仰天、ひたすら圧倒されめちゃくちゃ楽しませてもらった。

出品作家: 会田誠、青山悟、秋山さやか、池田学、池田光弘、伊藤存、小川信治、小沢剛、小谷元彦、加藤泉、加藤美佳、工藤麻紀子、鴻池朋子、小林孝亘、佐伯洋江、さわひらき、須田悦弘、高嶺格、束芋、千葉正也、照屋勇賢、天明屋尚、できやよい、奈良美智、名和晃平、 西尾康之、町田久美、Mr.、三宅信太郎、村上隆、村瀬恭子、村山留里子、山口晃 (50音順)

アート作品は見てなんぼなので、印象に残ったものをどんどん挙げておきます。

まず鴻池朋子さん部屋。《惑星はしばらく雪に覆われる》《Knifer Life》《mimio-Odyssey》。立体と平面と動画の三つ巴で鴻池ワールドを展開。この人の世界観とか空間の構築力はすごいと、素直に思う。特にアニメが良かった、束芋さんに迫る独特の世界。7月に東京オペラシティアートギャラリーで始まる個展に、期待が一層高まる。

幕で遮断された鴻池部屋を出ると目に飛び込んでくるのが、なんと名和晃平さんのPixCellシリーズ、《PixCell-Shoe#4(R)》《PixCell-Gazelle#2》《PixCell-Trumpet"2》。すっかり鴻池ワールドに取り込まれていたので、突然アクリルビーズのキラキラが視界に入ってくるのは衝撃。見慣れたシリーズなのに、やっぱり魅せられる。今回は特にトランペットに感動した。光り物とは言え単色のブツなので単調に見えると思いきや、シルバーの歪んだ反射がキラキラ度を倍増させて、カルティエのマハラジャのジュエリーより断然こっちが欲しい!と思う。このコーナーには何度も戻って来て、眺めてはため息の嵐。トランペットを間近で見ると、ひとつひとつのビーズに自分の顔が映って「できやよい」状態です。やってみてください。

そしてここで奈良美智御大。私は可愛い系絵画は特に好まないのだが、高橋先生の選んだ奈良さんの絵はどれも質感といい色合いといい優しさ・穏やかさ・いたずらっぽさが豊かに含有されていて、とても素敵。《In the Deepest Puddle》と板画の《Untitled》がいい。

あとは記憶がごっちゃになっているので展示順と違うかも。会田誠さんは《大山椒魚》《紐育空爆之図》、これ1個人が一緒に持つような作品でしょうか。好きではないけど力は感じる会田さん。山口晃さんは《當世おばか合戦ーおばか軍本陣図》がすごく好きだったなあ。書き込みが密だしメカ馬出てるし、本展用に製作し直した(?)とかでデザイン的にもカッコいい。しかし天才・池田学さんの《興亡史》の細密・濃密さはやっぱり出色。あれだけ細かく描いているのにどこにも破綻がなくて、絵の隅々まで美しいのだから信じられない。視覚で全部頭に入れるのは不可能だから、とにかくしばらく側にいることで満足した。町田久美さんはちょっと古めの《マルキ・ド・サド原作/澁澤龍彦訳『淫蕩学校』挿絵》が新鮮。はじめてMOTアニュアルで見た時は、あんな作風だったんだよなあと。ちょっと暗くて淫美で屈折した表現が、深いのだ。村上隆氏は《ポリリズム》が見れて良かったな。

1Fはこんなところか。ああ村山留理子さんのビスチェもあったかしら。高橋先生が「全部ください」と大人買いされた。・・・とても書き切れないので、明日続きを書きます。

ネオテニー・ジャパン──高橋コレクション
内田真由美、児島やよい(企画・監修)
4568103681

ネオテニー・ジャパンその2

posted byogawama : permalink | コメント (8)

2009年5月18日

な、名和さんがメゾンエルメスで!?

GoogleReaderで引っかかった記事をチェックしていてコレにぶつかった。名和さんの名前はキーワード化して、常時言及記事を収集しております。

 <ぶんか探訪>電気街はアートの街――名和晃平さんと行く日本橋(日経ネット関西版)

なるほど、いい記事だな〜と思いつつ、ここで驚愕。

なわ・こうへい 1975年、大阪府高槻市生まれ。2003年、京都市立芸術大学大学院修了。在学中に英国王立美術院に留学。国内だけでなく、スペイン・バルセロナや中国・北京などで個展を開いてきた。6月に東京・銀座のメゾンエルメスのギャラリーで個展を開催する予定。

6月ってもうすぐじゃないですか。メゾンエルメスはたしか水曜休みだから、毎週日曜通っちゃおうかな♪♪♪

「ネオテニー・ジャパン」のトークに名和さんが出演される件は、さちえさんの記事で知りました。バレエ鑑賞があるので最後まで参加できないけど、行きますっ。今週ストレートパーマの予約をしておいて、良かったわ。

posted byogawama : permalink | コメント (10)

2009年3月23日

VOCA2009

上野の森美術館で開催中のVOCA2009展に行った(3/30マデ)。いや〜、今年のVOCAは素晴らしい。新進作家の大作が見られるのがうれしい展覧会なのだけど、何と名和晃平さんが出展♪そう、彼はすでに確固とした地位を築いた人気美術家だけど、まだ30代前半。VOCA世代なのだ。今更受賞、ということはなかったわけだけど、彫刻出身の彼が創る平面作品は、燦然と輝いていました。

作品名は《Catalyst #11》。スパイダーマンの掌から出る糸みたいなネット模様が真っ白いパネルに描かれている、シンプルなモノクロ抽象画。離れたところからこの画が目に触れた時、「あ、増殖のイメージだ」と思った。名和さんのドローイングって、コンセプトに従って、且つ画材の特性を活かしながら注意深く描かれていくのだけど、人の手で創られる以上ブレとかズレが出る。それが作品に有機的な要素を加える。結果、モチーフに生命を感じるのだ。理系な画なのに冷たく感じない所以。網模様の左側が密で右側に行くほど疎になっていて、右手に向かって成長しているのが見てとれる。近くに寄って眺めても、硬化した画材の樹脂が大胆にめくれ上がっているところがスリリングでいい。でもさすが接着について知り尽くしている名和さん、カケラが床に落ちているなんてことはない。もう、遠くから見ても近くで見てもぞくぞくさせられる、素晴らしい作品だ。

他の絵もちゃんと見ました。まず気に入ったのは、名和さんと同じ部屋にあった田中幹さんや鈴木ヒラクさん。一見クールなモノクロ画なんだけどデティールにこだわりがあって、やっぱり遠くから見ても近くから見ても惹かれる。特に田中さんのは水平線を見ているようで気持ち良かった。浅井裕介さん(大原美術館賞)の落書き風のペインティングも、衒いがなくて良い。

女性陣では、佐藤美術館で見て惹かれた伴戸玲伊子さんの禊川に再会できて良かった。日本画だけど薄塗りで、岩絵具の存在感をあえて消そうとしているようなストイックさが好き。高橋コレクションの個展でお話させていただいた、藤田桃子さんのあの極度に厚みのある絵具遣いも、また一興。ただし今回は樫木知子さん(VOCA奨励賞)の軽やかな作品の隣に置かれたので、暗く感じた。樫木さんの《屋上公演》のあのほっそりとゆらめく女性、あれは反則、と言いたいくらい魅惑的。船井美佐さんのぼかしと切り抜きと線の入り交じった、よく見るとシュールな画も、なかなか。

歩いたまま眠れるくらいだるくて疲れていた日だったけど、買い物のついでに寄ったVOCA展で脳が活性化されてしまって、このあと西美のルーヴル展に参戦した。アートってエネルギーをくれるなあと思った休日。

posted byogawama : permalink | コメント (4)

2009年1月11日

ART@AGNES アグネスホテルアートフェア 2009

行きました、神楽坂の素敵ホテル・アグネスで開催されたアートフェア、ART@AGNES 2009。なんかこの形式でやるのは今年が最後らしい。去年は通勤ラッシュみたいな混み具合だったけど、今年は予約を早めに切って当日券ナシという厳しい人数制限実施。同じ時間に高校生くらいの小団体さんが参加されてたけどみなさん礼儀正しく、一緒に快適なギャラリー巡りをしてきた。

詳細は10日にいらしたKINさんTakさんkurohaniさんのさすが〜な記事をどうぞ。私が日頃アート鑑賞の指針とさせて頂いているブロガーの皆さんです。

ということで、私は気に入ったギャラリーを数点羅列して終わりたいと思います。

・SCAI THE BATHHOUSE
名和晃平さん狙い。と言うか、このアートフェア自体名和さんの作品を見に行っていると言っても過言ではない。去年の金魚ピクセル(プリズムもあったけど)、一昨年のスシピクセルを買わなかった事を年間通じて悔やんでいたので、今年は一触即発。作品がやや大きくなった分お値段もちょい上がったが、名和さんの人気と実績を考えるとお買い得だと思う。

20090112

撮影及びブログ掲載許可はギャラリーの方に頂いている。上段真ん中のキューピーちゃんが欲しかったけど売約済み。で、上段右端のタバスコピクセルをターゲットにしつつ、キューピーに較べると映りが暗いとか無理矢理理由を付けてその場は物欲を押さえた。名和さん、このシリーズの製作はずっと続けて行かれるそう。接着技術はほぼ完璧に近いので、中身が何でも漏洩の心配はないらしい。一緒にお風呂に入れる??タバスコなだけに揺さぶると(ギャラリーの男性が振って見せてくれた)中の紅い液体がちゃぽちゃぽするのが悩ましく、アグネスを出るまでずーっと買おうか悶々としていた。アイボのプリズムもいいんだけど、キラキラ度はビーズピクセルがピカ一。この後レニングラード国立バレエの公演を観て感動して、やっぱり私は舞台に散財したいという思いを新たにしたのだが、欲しいものは欲しい!

・レントゲンヴェルケ
内海聖史さんのドットの美しさを再認識。サイズ可変性が高いところがすごいと思う。

・ギャラリー小柳
田幡浩一さんの途切れそうな繊細なラインのドローイングがツボ。DVD15万円也、そそられた。

・小山登美夫ギャラリー
奈良美智さんのパステルがとっても可愛くて、でもお値段が桁違いなので目の保養としてよく見ておいた。

・ミヅマアートギャラリー
らしくないあっさり系ドローイングがあるのでよく見たら、青山悟さんの刺繍だった!

・ケンジタキギャラリー
鬼頭健吾さんのミクストメディア?な平面作品に注目。色のコラージュと言うか。この人の発想にはいつもしてやられたと思う。

結局既知の作家さんにばかり目が行ってしまった。そんな中で新鮮だったのが、オオタファインアーツの梅田哲也さん。ホテルの部屋に数日籠って創り上げたというインスタレーションは、枕の羽毛と扇風機とおフロ場の装置が永遠ループで連動。はまりました。

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2008年9月30日

オフビート談話室vol.1(横浜トリエンナーレ2008)

名和さんはA型、ガーナチョコレートが好き。お父さんは元小学校の先生で、竹とんぼを自分で作ってしまう。

横浜トリエンナーレ公式イベント「オフビート談話室vol.1」に行ってきた。THE ECHOの出品作家である名和晃平さんと青山悟さんが出演されるトークショー。たっぷり1時間強、憧れの名和さんの生姿と肉声を堪能してしまった。勅使川原さんのパフォーマンスと言い、素敵なことだらけじゃないの、横浜トリエンナーレは。

名和さんは人が見たことのないもの、自分が見たことがないものを見たくて作品を作るのだそう。特にPixCellシリーズはコンセプトありきの作品で、表面のビーズや偏光板を通して、そこにあるモノを映像として見せたかったのだとか。最初ガラスビーズで被っていたPixCell、新たな展開が必要になって色々な資材を試してみて、唯一これだと思ったのが看板屋さんで見つけた偏光板。プロトタイプを大学院修了作品とした。ブルータスの企画で冷蔵庫を作ったこともあるんですってね。東現美で先日までやっていた「パラレル・ワールド」展に出品したPRISMシリーズはアート作品として完成の域に達していると、さらりと言ってのけていた。THE ECHOの動くドットは、青山さんとナビゲーターの住吉智恵さんから「トリップ」と評されていたが、今まで固い作品ばかり作っていたけど、ああいうのを作る余裕が出てきたのだと言う。あのドットは水滴を格子状に落としたもの。人が作るものだから配列に揺らぎがあって、それが有機的でいいのだとか。その話は大阪ノマルの個展でギャラリーの方に聞いていたけど、THE ECHOではすっかり忘れていた。あらためてご本人の口から聞けて、良かった。

素材フェチと言うか、絵具ひとつにしてもこだわるのは粘度なのだとか。なので画材屋の絵具よりペンキ、木工ボンド、グルーガンを使う。去年のアートフェア東京でのグルーガンのライブドローイングが私にとって始めての生・名和さんだったんだけど、あの時はカッコ良かったなあ。人に話しかけられたくなくてイヤホンで音楽を聴いていたそうだけど(確かに表情が硬かった)。いつも使える素材を探している。絶えずアイデアがわき上がってくる。ギャラリー巡りはしないし人の作品は気にしない、キライな作品は見ない。電車の中でガーナチョコレートの箱を振ってみて、「Ghana」の文字が箱から浮いて見えた、これってすごい。という話を学生にしても理解されない。住吉さん曰く名和さんは希有なアーティストってことで、本当に無垢な感覚を持っている方なのだ。私もガーナチョコ買って振ってみたけど、元々フォントが浮き出しているだけじゃない?って思ってしまったもの。でも名和さんのおっしゃる通り、すごく美味しかった。これからはチョコはあれを買う。

映像なしでトークだけ、という変わったアートイベントだったけど、とても面白かった。3名ともビール片手の和やかな雰囲気(名和さんはほとんど飲んでいなかったが)。青山さんは先日の五反田のイベントでもTHE ECHOを代表して語っていらしたけど、ゴールドスミス・カレッジ首席卒業という秀才ながら語り口は軽妙で、すごく魅力的な方。田幡浩一さんが後ろの席にいらしてびっくりしてしまった。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2008年9月26日

觀海庵落成記念コレクション展@ハラミュージアムアーク

伊香保のハラミュージアムークで開催中の「觀海庵落成記念コレクション展」に行った(11/30マデ、明日から第2期)。群馬県出身の者にとっては伊香保のグリーン牧場なんてどってことない場所。伊香保名物湯の花饅頭は子供の頃飽きるほど食べたし、グリーン牧場ってウシと緑の記憶しかない。・・・と思っていたけど、觀海庵を新設したハラミュージアムアークはとってもキレイで、静かで落ち着いたアートの館なのだった。

雨でけぶっていたけど20080926

[ギャラリーA・B・C]
現代美術ギャラリー。杉本博司さんの《千体仏》に始まって、内外のアーティストあれやこれや。フォンタナの《空間概念》が今まで見たやつと違うパターンだった。奈良さんもいいけど、私はやっぱり名和さん。待望の《PixCell-Zebra》に逢えて感激。シマウマは痛いような無垢さを持っていた。圧巻だったのは束芋さん。《真夜中の海》、実際に投影されている映像の面積は大きくないのに、鏡を使って世界を無限大に広げている。見せ方がうまいなあ、ぼーっとしながら何クール分もそこで過ごしてしまう。怖いもの見たさ心、をそそるんだよねえ。束芋さんの波は浮世絵の世界とつながる。

[觀海庵]
現館長の曽祖父・原六郎氏(古美術のコレクター)のコレクション、に現代アートを取り混ぜちゃうところがハラっぽい。杉本さんの《海景》をこういう空間に置くのは想定できるけど、狩野派の屏風の脇に須田さんて、ふつうはないでしょう。草間さんのかぼちゃも当たり前のような顔で鎮座しているし、原美を見直す素敵なキュレーションだ。古美術と現代アートのカップリングの妙だけでなく、原六郎氏のコレクション自体よい。永徳の《虎図》は、離れて全体のデザインをじーっと見てしまう、永徳らしさを探して。雪村の《列子御風図》が一番気に入ったなあ、飄々と宙に浮く列子、風に煽られた衣の線が生きている。応挙の《淀川両岸図巻》、リアルと言うより色の美しさが目を引いた。あ、現代ものに戻って、ロスコは元々好きなんだけど、《赤に赤》は私的に新鮮で良かった。

雨のせいで冷えたのでソフトクリームはパスした。バスでiPhoneを弄んでいて、伊香保行ったら源泉露天風呂だよとTwitterで教えてもらった。ただし気づいた時にはすでに高崎の群馬の森に向かうところだったので、断念。温泉日和だったのになあ。ちなみに群馬の森、時間がないと思って駅からタクシー使ったのに、群馬近美は休館日だったのである・・・。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2008年9月25日

THE ECHO @ ZAIM

横浜スタジアム近くにあるZAIMで開催中の現代アート展、「THE ECHO」に行った(10/5マデ)。これは横浜トリエンナーレとは直接関係のないイベントなんだけど、私の中ではメインの位置づけ。だって名和晃平さんと鬼頭健吾さんを筆頭に(この二人は名古屋と大阪のギャラリーの個展に行ったほど、好き)、大庭大介さん、田幡浩一さん、増田佳江さん、渡辺豪さんなど、いつも胸ときめかして拝見しているアーティストが参加している、贅沢な展覧会なのだ。

まず名和さん。大阪ノマルの個展で見たドットのシリーズの、動くやつ。田幡さんのドットアニメと同室に展示されていたのは、なんとドットの描かれたキャンバスが自ら動く。センサーがあって、人が近づくと頭を回し出すのだ。動いていなくても目眩を誘うドットが確信犯的にこっちの目を回そうとするので、長く見つめるのはツライ。それでも、名和さん、なんでこんなことするの〜と悩みつつ、動き出してから止まるまで、何度も見る。去年のアートフェア東京で見たベアリングの作品を思い出すかも。もうひとつは、アニメ。暗室に浮かぶ大き液晶に、繰り返し現れるドット。鼓動なようなBGMに合わせて、何種かパターンのある2枚重ねのドットが、大きくなって小さくなる。インターネットに多大な影響を受けて作ったと何かに書いてあったけど、ネットワークの世界はもっとランダムな形をしているような気がする。ただ、拡大して行く粒子の世界は手塚治虫の「火の鳥」を思い出させる。

・・どうも名和さんに固執しているせいで、長くなってしまった。でも文章の長さが見つめていた時間と比例している。鬼頭さんは、オブジェ。私この方も大好きなんだけど、立体に関しては違和感を感じることが多い。素材を見て、え〜こんなの使うんだ、と思ってしまう。銀色ラバーのサッカーボールも磨かれていないクリスタルも決してツボなマテリアルではない。でも土台部分のきついピンクを映し込んだ水晶は、女心をそそる。そう、何これ?と思いながら欲しくなってしまうのだ。ああ、階段のところには「cosmic dust」が無造作にかけてあったなあ。紫がかったやつ。私のMacBookの壁紙になっている、妖艶なシリーズだ。

鬼頭さんと同室の川上幸之介さんのペインティングの、ベッッドルームを描いた1点は大変好かった。コラージュも入っていたかな。すごい塗りたくった感じがかっこいい。こっそり写真を撮ってしまった。渡辺豪さん、少女版「くずおれる人」アニメ(作品タイトルではありません)。目玉が落ちたり天井にぶつかってぐにゃりと潰れたり、体だけ地面に落ちてワンピースがひらひら空中に残っていたりする。こう書くとシュールだけど、シンプルで美しい映像。飽きなかった。さわひらきさんの映像も素晴らしかった!室内を縦横無尽にヒコーキが飛ぶ。バスタブが滑走路?センスいいなあ、MVになりそう。大庭大介さんの光るペインティングは申し分なく美しく、青山悟さんの刺繍は光る糸が使われていてイメージはデジタル。

500円のチケットで会期中何度でも入れる。19時まで開場しているから、土曜日だったら仕事のあと駆け込めるなあ。うれしい限り。

20080925

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2008年7月25日

「パラレル・ワールド もうひとつの世界」内覧会で名和晃平さんを見た!

今日は大変な日。東京都現代美術館で明日から開催される「パラレル・ワールド もうひとつの世界」の内覧会に行って、名和晃平さんを目撃してしまった。そりゃあ出品作家だからいらっしゃるのは当たり前なのだが、18:00-オープニング・セレモニー、18:30-レセプションのこの催しに、私が駆け込んだのは19:15。供されるワインなどには目もくれず、のしのしと名和さんの新作を探し歩き、陶然と眺め、さて残り時間で他をチェックするかあと一通り見終わって階下に降りようとした時に、遭遇したのだ。名和さんに。崇拝する、名和さんに。私は名和さんの(と連呼する)作品が好きなのであって名和さんの見た目でファンになったわけではないのだが、でも名和さんは見た目も良いので見とれてしまう。頭のてっぺんからつま先まで、センスの良い方なのだった。

そもそもMOTの内覧会に私が入れたのは、Takさんのおはからい。自分は出張で行けないからと、招待状を譲ってくださったのだ。「名和さん来ますよ」が殺し文句。2週間分のブログエントリを書き溜めるだけで神業だと言うのに、こんな優しい心遣いをしてくださるTakさんが、大好きです。

「パラレル・ワールド もうひとつの世界/ユーグ・レブ展」
出展作家:ユーグ・レプ、ミシェル・ブラジー、フランソワ・キュルレ、ロラン・フレクスナー、ダニエル・ギヨネ、ジャック・ジュリアン、内藤礼、名和晃平、アラン・セシャス、曽根裕
東京都現代美術館 企画展示室2階・3階
2008年7月26日(土)〜9月28日(日)

カンヌ生まれのフランス人アーティスト、ユーグ・レブの代表作と、彼が選んだ日仏の現代アーティストの競演。頂いたリーフレットにユーグ・レブがキュレーターとして語る各作家の紹介文が載っていて、日本人以外はレブを含め知らないアーティストだったのだが、端的で興味深い。「僕が好きだから」で選ばれた、作品群。どれも私とはすごく相性が良かった。まずユーグ・レブの、イマジネーションをかき立てるシンプルな作品たちに感動。ネオン管の《稲妻》とか影絵が廻る《White Spirit》とか、白黒の実写っぽいアニメとか。《Deep Night Music》はマグネットってところがツボだったし、さかさまの木の写真も惹かれた。彼のコレクションだろうか、歌川国芳の版画とかおばけカルタとか、も展示されていて楽しい。

ミシェル・ブラジーの青虫は、素材を聞いて驚嘆。あれ、今はふわふわしているんだけど、会期が進むとしなびていくのだろうか。ダニエル・ギヨネのアニメは、線画好きなのですごい好み。アラン・セシャスのグワッシュ連作は、重さと軽さが共存している。ロラン・フレクスナーは墨で、なんとシャボン玉を使うようだ。偶然が生む抽象画はかえって想像をかきたてる。内藤礼さんは、知らないで部屋に入っても、ああここは内藤さんだーとすぐに感じ取れる。

そして名和さん。真っ白い部屋の中に、燦然と5体のPixCell(Prism)シリーズ。おおお、新作です。今回プリズム板の立方体に閉じ込められたのは・・・。なんか風格すら漂う彼ら。デミアン・ハーストのウシより名和さんの鹿の方が、崇高で美しいと思った。塩田千春さんはトラウマを毛糸の繭で搦めてしまうけど、名和さんは現実を常温凍結させて、そこにあるのに手の届かない、よく見えないものに変えてしまう。やっぱりPixCellはいいなあ。いつかひとつ欲しいなあ・・・。

「SPACE FOR YOUR FUTURE」の時みたいな展示の仕方だったけど、名和さん用の部屋を設けるなど、本展は好感度高かった。現代アートにも色々あるから、衝撃的なのが好きな人には物足りないかもしれないけど、全体に漂うユーモアが私は好き。パラレル・ワールドという概念がSFっぽくて、趣味に合う。

これはコンセプトブックを買ったらついてきた、特別協賛のアニエス・ベーのバッグの表と裏。Tシャツもあるらしい。アニエス好きなので、買うかも。

 

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2008年4月 2日

現代アート3展

今日は蜷川幸雄「身毒丸」を観に行ったが、先に3つの現代アートの展覧会についてログ。鮮度の高いうちに書いておきたいので。

橋村至星 「Near Future」 @九美洞ギャラリー
kurohaniさんこと橋村至星さんの個展。いつも美術展やコンサートや本や映画についてセンスの良い記事を書かれるkurohaniさんだけど、なんと絵描き兼デザイナーさんなのである。ブログを通じてファンになってしまったので何度か作品を拝見している(横浜のBankARTやTOKYO illustration 2007)。今回はタイトル及びDMの画像から、近未来的な尖った作品を想像していたのだけど、細やかで手のこんだ動物シリーズがとても素敵だった。白クマ親子とか。最近はキャンバスより紙の方が相性が良いようですとギャラリーの方がおっしゃっていた。個展開催おめでとうございます♪

ヴィヴィッド・マテリアル」展@芸大美術学部中央棟2Fアトリエ
芸大の校舎の中でひっそりと行われている若手アーティスト5人展。名和さん目当てだったけど全作品気に入った!私はキラキラしたマテリアルが本当に好き。
・名和晃平さん《Catalyst-Twist#1》《Catalyst-Twist#2》
3月に大阪のノマルで見てきた。むにゅむにゅぷりぷりと増殖する乳白色と、ゴールドの樹脂。
・池田剛介さん《LeafPicture(triptych)》《LeafPicture(bamboo)》
透明アクリルケースの中に、赤・黄・青・緑等々の半透明の葉っぱが。綺麗〜。
・大庭大介さん《UROBOROS(spectrum)》《UROBOROS(woods)》
MA2ギャラリー「イリュージョンの楽園」で一目惚れした大庭さん。じっと見ていたら受付の方が蛍光灯を消してくださった。途端に白っぽかったパールの画面が色づく。美しいし落ち着くし見飽きないなあ、家にあったらいいな。
・塩原れじさん《Botanic Garden》《KUKLOS》
写真とムービー。写真のピクセルが1部拡大されていて、全景がぼやけるので不思議な感じ。
・田幡浩一さん《1 mice》《black bird》《RGB》《bee》
好きな作家ばかり出てきて嬉しい、田幡さんはギャラリー小柳で出会った。今回はすべてアニメ。余白の多い画面にほんのりと現れるモチーフがリリカル。

NEW TOKYO CONTEMPORARIES「End of the tunnel」@新丸ビル7階
レストランフロアで開催されている現代アートグループ展。若手ギャラリストたちが集結、新進気鋭の作家の作品を並べている。なんと言っても加藤泉さんの小さな彫刻がキュートで素晴らしかったが(あの異星人にもだいぶ慣れてきたな〜)、not for sale。某氏が大人買いか。前から気になっている小瀬村真美さんと再会。サロンルームの作品にお気に入りが多かった。行ったのは日曜夜のディナータイム、人が多くて見落とした作品もあったので、再訪したい。今日はコレクターの宮津大輔さんのトークショーがあったらしいが、ヘアサロンに行っていたので参加できなくて残念。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2008年2月28日

名和晃平展: TORSO

ノマル・プロジェクトスペース, Cube & Loftで開催中の名和晃平さんの個展「TORSO」を昨日見てきた。念願の名和さんの個展だ。まだ浮き足立っている。

何しろFragmentとArrayと言うドット模様の平面作品が圧巻だった。真っ白な部屋(キューブと呼ばれているらしい)の四方の壁に並べられたそれらは、H:198、w:98cmとかなり大きい。ドットは細かくて、目で追っていくとクラクラしてくる。目眩。白地にグレーとシンプルなモノトーンなんだけど、曼荼羅を連想した。Arrayは規則的で(でもちょっとずつズレてる)Fragmentはランダム、3Dっぽい。手で落としたドットをシルクスクリーンで印刷して、重ねていくという説明を受けたように思うが、一見規則正しい並びもよく見ると揺らいでいるところが有機的。展覧会のテーマがトルソだから、フィジカルさを意識しているらしい。正方形のArrayが見せる微妙な乱れが、悪戯っぽく可愛かった。質感はクールなのに生命を感じる名和さんの作品が、私は大好きだ。

奥の作業場みたいな窓のない空間(こっちがロフトね)に、六本木クロッシングに出ていたScumがあった。なんか六本木にいた頃より成長したみたいな気がしたが、空間の違いによる錯覚らしい。でもノマルの方が落ち着くみたいで、元気そうにしていた。

階段を登って屋根裏みたいな部屋には、Catalystというシリーズがふたつ。金と乳白色。なんか素材をねじったり引っ張ったりして宙に浮かせた感じ。名和さんが遊んでるーと思った(失礼だろうか)。

入口に置いてあったRIPPLEというノマルのフリーペーパーに名和さんのインタビューが載っていたので食い入るように読んでいたら、ギャラリーの女性が1部くださった。うれしーーい。ART iT No.17はもちろん持っているが、こっちの方が名和さんのコンセプトが明確に語られている。とても論理的な人だ。学部生時代に舞踊家の田中泯さんのお手伝いをされていたという話があって、名和さんダンスに関わっていたんだなあと思ったらうれしくなってしまった。

 

大阪は雨。降っているのに陽射しがのぞいたり雪が舞ったり、落ち着かない天気だった。前から気になっていた国立国際美術館の常設をのぞいて、東京に帰った。須田さんのチューリップはちゃんと確認した。

名和さんがそんなに好きなら作品買えば、と言われると思うけど、あんまり小さいものは好みではない。先日日本橋高島屋の美術画廊Xにトランプや花札をビーズで覆った作品が出ていたけど、あれはカワイ過ぎる。両腕で抱えきれるかどうか、くらいな大きさがいいなあ。平面より立体。親の家に間借りしてる身でそんな贅沢はできないが、いつか一緒に暮らせたらいいなと思う。

posted byogawama : permalink | コメント (6)

2008年1月14日

ART@AGNES2008

今年もART@AGNES2008に行った。去年の大混雑で懲りたのだろう、今回は予約制になったし各ギャラリーの展示もそんなに熱が入っていなかった感じがする。私が入ったのは日曜の11時半くらい、混んでいてすぐに入れない部屋もあったが、おおむねスムーズに巡回できた。この1年でここに出てくるギャラリーは大体把握したので、余裕を持って見たし。
それでもあらためて、興味をかき立てられたところがあった。ヒロミヨシイ、清澄に行ってもぼーっと通り過ぎることが多いのだが、前田圭介さんの人形の絵3連作が素敵だった。欲しいタイプ。レントゲンヴェルケ、たま〜に行ってすぐ出てしまうギャラリーだが、複数の作家の作品を合わせて見ると指向がいいなあと思わせられる。あるがせいじさんの精巧な作品が、めっちゃくちゃ良かった。3月開廊の「ラディウム」のグランド・プレヴュー 、興味あったが行きそびれちゃった。無人島プロダクション、楽しげだなあ。食わず嫌いしてて損したかも。
よく行くケンジタキ(塩田千春さん、横内賢太郎さん)やTomioKoyama(バルケンホールの板絵、素敵〜)も良かったけど、圧巻はSCAI THE BATHHOUSE。ここはもう好き過ぎる。バスルームの平野薫さんのほどけたインナーのやばい可愛さ。壁にかけられた塩保朋子さんの紙作品の繊細さ。小池一馬さんの立体の力強さ、異世界を感じるドローイング。何と会場に小池さん本人がいらした(ギャラリーの方に小池さんの作品のことを尋ねたら、あそこにいらっしゃいますよーだって)。結構ワイルドな風貌。以前神楽坂のギャラリーに行った時に芳名帳にお名前を発見して偶然だなあと驚いたが、もっとびっくりした。そ・し・て。名和晃平さん。今年のミニPixCellはオモチャの金魚。去年のスシよりいい。ピュアな輝きが眩しい、ため息だ。大きくて派手〜なマリオもあった。目新しかったのはマシンガン(オモチャの)を透明なハコで包んだもの。角度によって中が見えたり見えなかったり、シンプルだけど奥深い美しさ。結構前からこういうのも作られているらしい。いいなあ、すごくいい。やっぱり名和さんはマジシャンだ。全部売約済み。造った端から売れてしまうのではないか。私も欲しいけど、舞台鑑賞で散財してるから、無理だなあ。と言いつつ今年はギャラリーノマルの個展に絶対行こうと、カレンダーにしっかり会期を入れてある。

posted byogawama : permalink | コメント (4)

2007年10月16日

六本木クロッシング2007

森美術館にて、10/13(土)から開催の六本木クロッシング2007。2日目の夜行った、結構混んでいた。名和晃平さんと鬼頭健吾さんが出品と聞いた時点で行くことは決定していたが。私的に相性の良い展覧会で、全体を楽しめた。ハレな感じ。
入口で首の捻れたイヌの頭に出会う。鼻のあたりをぽんと触って行く人が多くて、監視員がいちいち「作品には...」と注意していた。配置を変えるんじゃないかな。吉野辰海さんの彫刻。中に3点、後ろ足で立つ奇妙に細長い犬。瞬間、「ベルカだっ」と思った。すごいツボだった。作品に関係ないけど...。
ベルカ、吠えないのか?
古川 日出男
4163239103

奥にできやよいさんの、非常に細かいタッチのカラフルなアクリル画。今ふうだ。
さてうす暗い部屋に入って行く。そこには都市が..。ひたすら旋盤で磨き上げられたスクラップたち。榎 忠さん。カッコよかった。階段を登って上から、中から眺めたり壁に写った影を見たり。
来た。冨谷悦子さん。藝大卒展でちょこっと見て以来だ。ここだけでひとつのギャラリーだよねえという作品数。奇跡的な細密さの銅版画。しかも美しい。人気があるのでなかなかゆっくり見れない。これだけ見るために、また来ようと思った。同じ部屋の原真一さんの、大理石の彫刻も良かった(耳がたくさん...)。
だんだん順番がわからなくなってくるけど、適当に。
吉村芳生さんの手書き新聞はめちゃくちゃ受けた。手書きの金網も。
名和晃平さんは、はじめて見るScumシリーズの新作、《Scum-Compulsion》。白い発砲ウレタン、もくもくと。中は鉄骨、気紛れに造形しているように見えて緻密にバランスを考えてデザインしているに違いない。床と壁2点で固定されていた。神々しい。
鬼頭健吾さんは《ロイヤル(多面体)》。けばけばしさとキッチュの境い目で飾られた扇風機の塊。ZAIMで見た《Galaxy Collision》に似ている。廻るところが。真下に立って見上げたら、かなりクラクラ来た。
横山裕一さんのマンガを見て、私はScarletさんの方が好きだなあと思った。
あと良かったのは...。
文化庁メディア芸術祭で見た辻川幸一郎さんの《Fit Song》+2作品(転がる石のヤツと目がぐるぐる回るヤツ)。CORNELIUSのMVだ。やっぱり素晴らしい映像で、オーディエンス賞はこれにした。欲しい。コーネリアスのSensuous持っているよ(今聴いている)。
Sensuous
Cornelius
B000OCY6X6

エンライトメントの脳を掻き回さんとする映像はしかしさほどえげつなくはなくて、なかなか美しかった。
さかぎしよしおうさんのセラミックのつぶつぶオブジェは、欲しかった。細かい仕事って好きだ。
中西信洋さんの標本みたいなポジフィルムも、も1度じっくり見たい。

整理してみたけどやっぱり面白かった。今のところMAMCメンバーだから、何度も行くかもしれない。

posted byogawama : permalink | コメント (10)

2007年8月 2日

原美術館コレクション展

7/28に始まった原美術館コレクション展(Tokyo Art Beat)、加藤美佳さんの作品が収蔵されたようなので、楽しみに出かけて来た。この美術館はとても好きなので会員になっているが、公式サイトは作りが嫌なのでリンクは東京アートビートのを貼った。展覧会サブタイトルは「日本/亜細亜的現代」。

入ってすぐ、受付右手に草間彌生さんの「かぼちゃ」。いかにも、である。加藤美佳さんには受付左手の部屋、ギャラリーIで出会えた。「みんなのお墓」、今年の1月小山登美夫ギャラリーの個展で観た作品のひとつだ。「Seed」は現美に行っていることがわかっているので、私が小山登美夫Gの個展で最も気に入ってしかもタイトルを忘れてしまった作品は、結局行方知れず。もしかして原美に来ているんじゃないかと思っていたので、少々がっかりだ。「みんなのお墓」も嫌いじゃないんだけど。同じ部屋に藤本由紀夫さんの「18x18 (screen)」、これはオルゴールをじゃんじゃん鳴らして良いらしい。ギャラリーIIはいかにも現代アートって感じの抽象画と写真。庭に張り出した小部屋に来て、去年はここで「ギニョラマ」(束芋さん)を観たなあとなつかしく思う。廊下のアラーキーの写真は良かった。2Fに上がる階段の踊り場、Zhang Huan氏の「養魚池の水位をあげるために」は面白いと思った。2F、草間彌生さんと森村泰昌さんは冷静に鑑賞して、ギャラリーVのやなぎみわさん「My grandmothers: Al」が素敵だった。やなぎさんは資生堂ギャラリーで数点まとめて見て以来、好きになってきている。奈良美智さん1点。あとは中国系作家が数点、面白いと思うが他の作品を見たいと思う感じではなかった。

最近の原美術館の企画展は、地味な印象だ。紺泉展が始まったらまた行くと思うけど。

【追記】
そう言えば名和晃平さんの「PixCell-Bambi #2」もあったが、これはジェイソン・テラオカ展と併設の原美コレクション展ですでに観ている。アートスコープ2005/2006で出品されていた「PixCell- Deer #4」の神々しさに較べると、バンビちゃんはオーラが足りないような気がする。あと、常設の須田悦弘さんの「此レハ飲水ニ非ズ」のところに見覚えのない立派な鉄扇が2輪咲いていたが、いつの間に...。原美術館に行く度覗いているはずなのだが。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2007年4月10日

アートフェア東京2007

アートフェア東京2007に行くことができた。一時は諦めていたので(日記)し・あ・わ・せ。「おもわずひとめぼれしてしまうアートに出会える確率が日本でもっとも高い」と名乗るこのイベントは東京国際フォーラム地下で開催、100近いギャラリーのブースを端から見物。はじめは「全部見切れるのか」という危惧があったので順繰りに行ったが、一巡してからはやっぱり好みのコンテンポラリー系(C)をぐるぐるまわってどきどきしてた。
アートフェアとなるとやっぱり「購入」を考える。あくまでバーチャルだけど。単に目に楽しい作品と所有したい作品はちょっと違うということを、意識させられた。実は本気で「欲しい」と思った作品はほとんどなかったのだ。ただし私はまだアート初心者なので審美眼が未熟だ。今回無数の作品を観ることで一気に自分の中に仮想データベースができたような感じがした。
今回一番印象に残ったギャラリーはSCAI THE BATHHOUSE。なんだArt@Agnes2007と一緒じゃんと思うが好きなんだから仕方がない。ジュリアン・オピー も良かったが何と言っても名和晃平さんだ。あれが去年スパイラルでやっていた(行きそびれた)NSKベアリングアート展に出品された《PixCell_Track #1,2》なのだろうか・・・キラキラしたパチンコ玉(じゃないベアリング)が箱の中でシャーッと流れる立体作品。とても家に置いて愛でるものとは思えないのだが、鮮烈に印象に残った。お値段わからなかったけど、欲しいものを言えと言われたらあれを選びます。そしてなんと生・名和晃平さんを目撃。ブースでライブドローイングをなさっていた(参照)。webでインタビュー映像を見たことはあったけど、実に素敵な男性。私がお金持ちマダムとかだったら貢いでしまうと思う。
西村画廊(町田久美さん樋口佳絵さん)・小山登美夫ギャラリー・ギャラリー小柳(野口里佳さん)・ミヅマアートギャラリー等有名どころは何度かお邪魔しているので安心して楽しめた。TARO NASU(田口和奈さん)・名古屋のケンジ タキ ギャラリー(鬼頭健吾さん)・レントゲンヴェルケも好きな系統。レントゲンヴェルケで販売されていたブック型ミニアート(5,000円!)に心惹かれた。絶対に行ってみたいと思ったのが不忍画廊。「モノクロームの力」というテーマで力強い白黒作品が多数展示。あとYOKOI FINE ART、ペン細密画とか彫刻とか洗練されている。ギャラリー広田美術の神戸智行さんの金魚の絵も印象的だった。カタログを見ながら思い返すと他にも素敵な作品はあったが書き切れない。
 カタログ。MEDIA SKINで撮ったが本に見えない

posted byogawama : permalink | コメント (6) | トラックバック

2007年1月14日

Art@Agnes2007

神楽坂のアグネスホテルで行われたArt@Agnes2007に行った。現代美術のギャラリーが集まって出品するアートフェアで、今年で3回目らしい。去年までは顧客招待だったのが今年から一般客にも開放されて、昨日はJ-WAVEの中継もあったせいで大変な混みようだったとか。友人から聞いていたので開場と同時に入館したが、ほどなくかなりの混雑になった。それでも昨日ほどではなかったようだ。一番のお目当てSCAI THE BATHHOUSEに真っすぐ向かった。
・308 スカイ・ザ・バスハウス SCAI THE BATHHOUSE
まず目に入ったのが名和晃平さんの《PixCell-Toy-Sushi》シリーズ。小振りのPixCell達がペアで9体。「中は何ですか?」「お寿司のレプリカです」で、納得。割と大振りのアクリルビーズにコーティングされているので、本体はほとんど見えないのだ。見る方向によって微妙に色合いが変わる。やっぱりこの上なく美しい。「各ペアに台(シャーカステンのようなもの)がついて15万円です、これとこれとこれはまだ売れていませんよ」と言われて、ちょっと揺れた。こういうのを購入し始めたらキリがないんだろうなあ。
 ←J-WAVEのサイトから。照明のせいでこんなに中身が見える
バスルーム周りに展示されたジェニー・ホルツァー、クリスチャン・ボルタンスキー、宮島達男さんの立体作品はさすが貫禄があったが、他の作品も皆良かった。神谷徹さんとか。
・307 小山登美夫ギャラリー Tomio Koyama Gallery
ここでの収穫は何と言っても蜷川実花さんの写真。ネットで見る限りでは荒木経惟の「花とヤモリンスキー」みたいな毒々しさを感じて、個展はパスしていたのだが。本物は違うのねえ。あまりに鮮烈な色彩、でも瑞々しく儚い。そう言えば「大道さんと荒木さんのツーショットの生写真が宝物」、という同僚のお勧めだった。
続きは長くなるのでたたんでおく。コレクターとバイヤーと一般客が入り乱れて混沌とした中で、耳に飛び込んでくる会話がとても面白い、貴重な体験だった。

・304 yukari-art,Inc.
いしかわかずはるさん、直島で見ましたよっ。「ローズ化粧品店」写真撮りました(失敗したけど)。直島ってしゃれたところだなあと思ったのですが、アレ作品だったのですね。
・302 レントゲンヴェルケ Rontgenwerke AG
今度行こうと思っている写真ギャラリー。偶然斉藤邦彦さんという若い作家の作品の解説を聞いたのだが、彼は印画紙上の化学反応から不思議な抽象パターンを作り出す特殊な技法を使うらしい。
・301 日動コンテンポラリーアート nca | nichido contemorary art
アン・リスレガード(室内。写真のようだがアニメ)、ソフィー・リケット(写真、あまり暗いので吸い込まれそう)、ジャナイナ・チェッペ。
・403 山本現代 YAMAMOTOGENDAI
冨谷悦子さんの緻密なエッチングが素敵。
・407 ユミコチバアソシエイツ Yumiko Chiba Associates
アイラン・カンのデジタルブック、写美で見た記憶が♪
・408 ケンジタキギャラリー KENJI TAKI GALLERY
バスルームの鬼頭健吾さんの立体2作にやられた。以前から是非見たいと思っていてFreshReaderでキーワードチェックしている作家。透明シリコンで満たされた立方体(アクリル?)の中にジャンクアクセサリーを詰め込んで、混在するLEDで不規則に発光。タイトルがなかったけど今回一番長く見つめた作品だ。目映い。隣のアクリルビーズやエナメルやチェーンを鏡に貼り付けた《open c...》(名前忘れた)にも光が反射して・・。両方売れていた。鬼頭さんは森美の六本木クロッシング2007と現美の秋のグループ展に参加予定と聞いた。東京ではあまり展覧会をされないようなので、とても楽しみ。このギャラリーはどの作品も素敵だった。
・501 モリユウギャラリー mori yu gallery
パラモデルのスクリーンセーバ、ちょっと欲しかった。
・502 ギャラリー小柳 Gallery Koyanagi
内藤礼さん一色。リボンがひらひら...。もうため息だけ。
・503 ギャラリーヤマグチ クンスト バウ Gallery Yamaguchi Kunst-Bau
山内麻起子さんのアクリル板がとても気に入った。価格的にもお手頃で、何枚かセットで買って気分で並べ方を変えて、楽しめる。
・505 成山画廊 Gallery Naruyama
松井冬子さんのドローイングのお値段に感心。彼女のビデオも流れていた。
・507 TARO NASU
青木淳さんの..何だっけな..
・207 白土舎 Hakutosha
藤城凡子さんの《a piece of the sun》《a piece of the moon》、リングとかのアクセサリーなんだけど、アートとして心惹かれた。このギャラリーも好きな作品ばかり。

posted byogawama : permalink | コメント (8)

2007年1月10日

ジェイソン・テラオカ展+原美術館コレクション

原美術館ジェイソン・テラオカ展に行った。きっかけは長友啓典さんのブログ「日々@好日」のエントリ
今日は朝から何も食べないまま3時近くになってしまって(横浜の職場まで行って雑用を片付けていた)、よろよろしながら北品川にたどり着いた。実は展覧会以外の目的もあって、メンバーシッププログラムを申し込むつもりだったのだ。去年は森美術館の会員だったけど、1年振り返って一番好きだった美術館はどこ?と考えたら原美だった。MOTも好きだし多分企画展の度に行くしあの素敵な図書室で半日くらい過ごしたいなあと思っているけど、あそこは大きいので行くのにちょっと覚悟がいる。時間とエネルギーがたっぷりないと。で、原美の入り口で入会金を支払ってまっすぐカフェ ダールに入った。前から興味のあった、中庭に面したガラス張りのカフェだ。本日のパスタはキャベツとアンチョビ、白ワインとサラダと紅茶に加えてチーズケーキまで平らげた。まずまずだ。水曜のシャンパンイブニングと週末のガーデンバスケットも試したい。会員のゲストは2名まで入館無料とのこと、読んでくれてるリアル知人の方、いかがでしょう。
さて人心地ついてからまず同時開催の「原美術館コレクション」展を鑑賞。新収蔵作品を中心に構成されるとあるけど、どれが新しいのかわからなかった。まず受付横の部屋が「パーマネントコレクション」となっていて、リキテンシュタイン《STRETCHER FRAME WITH CROSS BARS IV》、ジャスパー・ジョーンズ《LIGHT BULB》、バーネット・ニューマン《UNTITLED ETCHING No1,2》など。なんでリキテンシュタインはああ目を惹くのだろう。奥の廊下の壁にリチャード・セラのエッチング、部屋の中に野口里佳さんの《潜る人》シリーズ(写真)、そして窓のある部屋に名和晃平さんの《PixCell-Banbi#2》がっ。2Fに続く階段にAntonio Dias(?)《Untitled》、2F手前の部屋にエルネスト・ネト《Dropping Skin》。原美の収蔵って素晴らしいなあと思った。
1F入り口に1点ある以外、ジェイソン・テラオカ展はここから始まる。隣人シリーズはちょっと毒のあるコミックアートという感じだけど、ふっと笑える感じで和めた。ハワイの作家という頭があるせいかバックがみんな海に見えた。色遣いが好きだ。他の作品はもうちょっと無邪気な作風。空いていたのでゆっくり観たけど、結構飽きない感じだ。それってすごいことかもしれない。
←メンバーズカード、束芋さん編。奈良美智さん編もあるけど。

posted byogawama : permalink | コメント (2)

2006年10月18日

アートスコープ2005/2006

原美術館の「アートスコープ2005/2006」展に行った。はてなのthree million cheersさんのエントリを読んで、とても楽しみにしていた。LJUさんのレビューはとても的確、私にはあんなふうに書けません。
名和晃平さんの作品は本当に素晴らしかった。『PixCell- Deer #4』は鹿の頭部の剥製(らしきもの)をビー玉みたいなアクリルビーズでコーティングしてしまったもの。実物見ないと絶対わからないと思うけど、キラキラと気高く目映い。偶像的。見た瞬間から囚われてしまって、妖しい気持ちになった。剥製自体に時間を超越するというコンセプトがあるのに、更にビーズで覆う事で鹿の概念まで破壊してしまったわけだ。とにかく視覚的に衝撃だった。『Air Cell-A_36mmp』『Air Cell-B_36mmp』も見事。四角い透明な立体の中に格子状の粒子が層を成す。見る角度によってとても整然と見えたりして、今『ハイゼンベルクの顕微鏡』(ASIN: 4822282333)という量子力学の入門書(わけわからない)を読んでいるので、その有様にうっとりとする。

名和氏のインタビュー映像がココに。

posted byogawama : permalink | コメント (0) | トラックバック