青山円形劇場で芝居を観てきた。G-up presents「棄憶~kioku~」、男優7名によるほとんど会話劇。面白かった。2007年10月恵比寿のギャラリーSite にて初演された作品の再演(演出者は違う)。
【脚本】野木萌葱(パラドックス定数)
【演出】ノゾエ征爾(はえぎわ)
【キャスト】
里中恭輔(少将 副官):有馬自由(扉座)
日村紘一(大佐 細菌製造):佐藤誓
辰沢士郎(大佐 細菌製造):大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)
綾部和将(中佐 基礎病理):野中隆光(THE SHAMPOO HAT)
古志水徹(中佐 診療所):瓜生和成(東京タンバリン)
南端智秋(少佐 基礎病理):保倉大朔(unclejam)
塔山修二(衛生兵 教育部):清水優
この舞台に興味を持ったのは、実は青山円形劇場で上演されたから。今までここではダンス公演(おのでらんのマイム含む)しか見たことなくて、芝居だとどんな風に使われるんだろう、と。まあ、客席を半円分だけ解放して普通の小劇場っぽい設えだったが、セットが皆無で木の椅子を数脚と台を1卓、シーンごとに配置替えするというシンプルさが潔かった。
脚本の元々のタイトルは「731」だったそうで、これに「帝銀事件」(wiki)を絡めた内容と言えばわかる人にはわかるでしょう。私は調べて理解した。1960・70・80年代生まれの俳優さんたちが混ざっていたけど、それぞれ役に合った個性があって良いキャスティングだった。みなさん声がいい。滑舌もいい。硬派な芝居で、緊迫した状況でも台詞まわしに抑制が利いていて、深みが増す。男性ばかりの芝居の醍醐味かな〜。ノンストップで90分ほど、徐々に引き込まれていき最後は真剣に舞台にかぶりついてました。
淡々とした有馬自由さん、謎めいた大内厚雄さんの演技が印象的。ただし要は脚本のよさだったように思うので、野木萌葱氏・パラドックス定数という劇団に注目しておきたい。
1948年
第二次世界大戦から三年弱が過ぎたある日。
あの部隊に居た男達に一通の手紙が届く。
封筒の裏には「ここ」の住所と日時だけが記載されている。
差出人名無し。
その住所は旧陸軍軍医学校跡地。
現在は廃墟になった「ここ」に何故彼等は集められたのか。
・・・あの「棄憶」が蘇る。
