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マニュエル・ルグリの新しき世界 Bプロ 2/7

ゆうぽうとホールで「マニュエル・ルグリの新しき世界 ルグリと輝ける世界のスターたち」を観た。

ルグリ×ギエム あの奇跡のペアが15年ぶりに復活!
ギエム、ルテステュ、デュポン、フォーゲル・・・魅惑の星々がルグリの新たな地平で踊る!

という大変結構なコピーがついている通り、オペラ座エトワールを引退してもなおバレエ界の大スターであるルグリが、堂々ギエムに現役エトワール2名を伴って打ってくれるガラ公演。さすがゴージャス。ダンサーは美形揃い。演目のラインナップは結構意欲的。

【第1部】

チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ Tchaikovsky Pas de Duex
 振付:バランシン
 音楽:チャイコフスキー
 出演:ヘザー・オグデン、ギヨーム・コテ

名も知らなかったけど、若々しく美男美女なふたり。軽快さにやや欠ける気がしたが「魅せる」ことをよく心得た、優等生的なパフォーマンスだった。ナショナル・バレエ・オブ・カナダは最近シュツットガルトのイリ・イェリネクが移籍していったし、レベルの高いカンパニーなのだろう。

モペイ Mopey
 振付:マルコ・ゲッケ
 音楽:バッハ
 出演:フリーデマン・フォーゲル
首の怪我で「アザー・ダンス」を降板したフォーゲルだが、ソロなら大丈夫ということだろうか、非常に軽快に筋肉の表情豊かに踊ってくれた。振付け自体痙攣が入っていたりしてユニーク。コンテンポラリー好きには親和性が高い。
スリンガーランド Slingerland
 振付:ウィリアム・フォーサイス
 音楽:ギャビン・ブライアーズ
 出演:アニエス・ルテステュ、パトリック・ド・バナ

昨年のバレエフェスでもルテステュ+マルティネスで見たが、変な演目。音楽も雰囲気もダンサーもよいのに古典バレエ要素が全体のバランスをくずす。チュチュとかパとか。いっそポワントも外してしまえばカッコいいのでは。

アザー・ダンス Other Dances
 振付:ジェローム・ロビンス
 音楽:フレデリック・ショパン
 出演:オレリー・デュポン・デヴィッド・ホールバーグ

オレリーはAプロに続いて軽やかで素敵だったけど、昨年のNBAガラのアシュレイ・ボーダーに較べると動きの弾力性は今ひとつという感じで、彼女のキレイな顔ばかりうっとり見ていた。ホールバーグは意外と王子様イメージがなく、これは汗までよく見える舞台すぐ下の席に座っていたせいかもしれない。

優しい嘘 Doux Mensonges
 振付:イリ・キリアン
 音楽:モンテヴェルディほか
 出演:シルヴィ・ギエム、マニュエル・ルグリ

バレエ鑑賞歴が短過ぎてルグリもギエムも生を見る機会があまりに少なかった。特にギエムは映像が残されていないので、全盛期の奇跡的なパフォーマンスは想像するのみ。それでもこのふたりの歴史的な邂逅、パートナシップの復活の場面に居合わせることに緊張したのか、幕が上がってずっと鳥肌が立ちっぱなしだった。ルグリはコンテもクラシックと変わらず美しく正確に踊る。ギエムは人間離れした直線で空気をやわらかく切り裂く。ある意味唯我独尊のふたりだけど、自分を曲げることなく相手と融合できるのは対等な組み合わせだから。・・・しかしギエムはローザスのアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルを連想させるような痩せっぷりで、色気がなさ過ぎる。ヨガとかに凝っているんだろうなあ。

【第2部】

マリー・アントワネット Marie Antoinette
 振付:パトリック・ド・バナ
 音楽:ヴィヴァルディ
 出演・アニエス・ルテステュ、パトリック・ド・バナ

ルテステュ様万歳。高いテクニックだけでなく女優要素も見せつけ、抽象的なんだけど非常にドラマチックな演技を完遂してくれた。白く透けたレースのコスチュームから堂々とはみだした生足が、彼女の存在感を無言で強調する。ギエムの脚の方がまっすぐで美しいんだけど、ルテステュ様のオーラは彼女のすべてを、そして舞台全体を神々しく見せる。あ。バナもうやうやしく貫禄があって良かった。

ハロ Halo
 振付:ヘレナ・マーティン
 音楽:アラ・マリキアン、ホセ・ルイス・モントン
 出演:ヘレナ・マーティン
この方のみフラメンコ・ダンサー。素敵な大判ストールを小道具に華麗にダイナミックに舞うのだが、ずっと同じことを続けるので後半飽きた。
ドニゼッティ・パ・ド・ドゥ Donisettei Pas de Deux
 振付:マニュエル・ルグリ
 音楽:ドニゼッティ
 出演:上野水香、高岸直樹

うーん振付ルグリ?何かどこかが間違っているような。

「失われた時を求めて」から"モレルとサン・ルー" Les Intermittences du Couer (Morel & Saint-Loup)
 振付:ローラン・プティ
 音楽:フォーレ
 ギヨーム・コテ、デヴィッド・ホールバーグ

肌色のコスチュームをつけたブロンドのホールバーグがまさに悪魔的に美しく、このイケメン2名によるデュオの妖しい魅力に酔った。ただし雰囲気で押してくるわけではなく、プティの巧みな振付けが観客を惑わせるのだ。パリ・オペの映像を持っているので暇を作ってじっくり鑑賞したい。

三人姉妹 Winter Dreams
 振付:マクミラン
 音楽:チャイコフスキー
 出演:シルヴィ・ギエム、マニュエル・ルグリ

細身のドレスをまとったギエムは、「優しい嘘」とは一転して若々しく過去にタイムスリップした感あり。彼女はその気になればどんなふうにも変われるのだ。ルグリも軍服を完璧に着こなして、期待以上のエレガントさ。「三人姉妹」は前衛的な芝居を見たことがあるだけで物語のイメージを掴みにくく、さすが〜な二人の演技を受け身で鑑賞。大変結構でございました。

コメント (4)

F :

ABともレポありがとうございます。
またすっかり行った気になって楽しめました。
世に出る前から「王子」キャラと目されていたようですが、
ホールバーグはダークヒーローも似合うと思います。
瞳に一瞬宿る狂気をロットバルトなどで生かしてほしいです。
無理だろうけど「マイヤリング」のルドルフが観たいです。
もちろん様々なコンテでも・・・
 

ogawama:

>Fさん
ありがとうなんて、そんな・・・(汗)
ロイヤルの「マイヤリング」はアコスタとロホの日に行きます(仕事あるので遅刻必須ですが)。
まだ見たことのない演目なので、予習しておかないと。
ちなみにロミジュリはヌニェス&ソアレスにしました。
コジョカルは時間が合わなくて。。

あ、ホールバーグ。
彼は演目によって非常に印象の変わる人ですね。
急な代役で、オレリーに合わせて一生懸命踊っている彼の真摯な姿に、好感を持ちました。

迷わず、Aプロ選んだ私でしたが・・
レポ読んで、やっぱり行きたかったーーーと激しく思いました笑。
ルグリもだけど、ギエムも年を考えるとこれから何回日本で公演するか分らないですもんね。
しかもこの二人の共演ということを考えると、次はあるかどうか・・ですよね。
で、ギエムの痩せっぷりで思い出しましたが、
そうそう、色気がないんですよね~^^;バレリーナは誰でも背中の筋肉すごいですが、でもギエムのそれは“男子”にしか見えなくて。。なんでなんでしょうね。
そういうイメージが強いので、余計にドレスをまとった姿見たかったです。

ogawama:

>みいこさん
色気ないですねー、ギエム。
彼女のドキュメンタリー、見ました?
舞台の合間に上半身ハダカになって色々やってるんですけど、カメラの前なのに一切恥じらいなし。
でもそんな彼女の集中力に天才を感じたりもします。

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