東京オペラシティアートギャラリーで「ヴェルナー・パントン展」を観てきた(12/27マデ)。
プラスチック一体成型という世界初の手法で、流れるようなフォルムを実現したパントン・チェア。ヴェルナー・パントン(1926-98)といえば、このデザイナーズ・チェアを思い浮かべる方も多いことと思います。デンマークに生まれたパントンは、世界の家具メーカーと協働して多くの名作デザインを世に送り出し、ヨーロッパにおける前衛デザイナーの旗手としてその地位を確立します。
フライヤーがこれなんで、ちょっと退き状態で行ってみた。だってどう見ても怪しい。時代遅れのSF映画の雰囲気。それが素敵って言えばそういう場合もあって、スタートレックとかサンダーバードはうわカッコいいと思う。でもアートの世界では、古くも新しくもないものって評価されにくいのよね。
ヴェルナー・パントンは1926年デンマークに生まれデンマーク王立美術アカデミーで建築を学びアルネ・ヤコブセン建築事務所で働き、29歳で建築デザイン事務所を設立。建築、インテリア、量産家具など、多岐にわたるデザインを手掛ける。1967年にパントン・チェア発表。そう、このパントン・チェアがあまりに有名なので、この展覧会に足を運んだわけだ。たくさんありました〜
他のシリーズのチェア、照明、テキスタイルなどパントンのデザインは十分堪能できた感じ。まあ、60年代の「先端」だから既視感はある。今欲しいかって言うと・・・。ただ、この展覧会がよかったのは(そう、難癖つけているようでいて、実はよかったのだ)、体験ゾーン《ファンタジー・ランドスケープ》!ポスターに映っているあれ。パントンのチェアのようなラインを持つ弾性素材の「巣」の中に入り込んで、その曲線に体をまかせる。もちろん靴は脱いで。これがすっごい気持ち良くて、美術館員が中に入る人をいちいち呼び止めて「10分程度で出てください」とクギを刺すのも無理はないと思った。真ん中の高いところに登りたかったけど、目を閉じて音楽を聴いている人とかいて、なかなか動きそうになかったのであきらめて出てきた。先週の日曜の午後行ったんだけど、もっと空いている時間にすればよかったなあ。大きなスクリーンにパントンの映像を流すコーナーにも一部しつらえてあったけど、やっぱりそこに寝そべった人は動く気配がなくて、そっちもあきらめ。あああ、《フライング・チェア》(ほとんどハンモック)といい、眠気を誘う展覧会だこと。
今回、若手作家を支援するproject Nの住田大輔さんの作品がなかなか好みだった。少女がモチーフの非現実的な風景。色や輪郭が浮き上がるようにはっきりしていて、どの作品も見入った。少女を抜いても面白い作品ができるのだろうかと、疑念も持ったりしたけど。


コメント (4)
洞窟部屋で音楽!それは反則ですよね~ほんとに出れなくなっちゃう(笑)
3Dカーペットも体に添う感じがよかったですよ。やっぱりああいう場所では果敢な体験努力?が必要ですね(笑)
投稿者: noel | 2009年11月17日 12:12
日時: 2009年11月17日 12:12
>noelさん
うーむ辛抱が足りなかったかもしれません。
あの3Dカーペットの上で思い切り背筋を伸ばしたかったなあ。
それにしてもこのところのオペラシティ、意外と面白いです。
鴻池展の時も作風自体は好きではないものの、その演出力にはおおいに感心しました。
見せ方って本当に大切ですね。
投稿者: ogawama | 2009年11月17日 20:42
日時: 2009年11月17日 20:42
夜間、特に美術鑑賞で程良く疲れた後に行くと最適です。
私は土曜の夜に行きましたがそれほど混雑せず、
1時間前だと入場料が半額になるのでそれより前に入った方が
空いてます。
3Dカーペットとか空中で生活するとか、楽しいなぁ。
ここに住みたい(現実逃避気味)。
投稿者: meme | 2009年11月22日 22:31
日時: 2009年11月22日 22:31
>memeさん
ほほー、ぐるっとパスをもう1コ買おうと思っているので、そしたらその時間狙って行っちゃおうかなあ。
ほんと、あの洞窟部屋はリラックスできますよね。
それゆえに印象深い展覧会でした。
家具は使ってなんぼ。
ああいう「体感」は、デザインの力を鑑賞者に伝えるとても有効な手段ですね。
投稿者: ogawama | 2009年11月22日 23:28
日時: 2009年11月22日 23:28