大倉集古館で「根来」展を観てきた(12/13マデ)。
その名を中世の紀州・根来寺一山内で生産された良質な朱漆器に由来する「根来」は、古来から日本人の美意識を体現しながら、その機能性に富む現代的なフォルムと新鮮なまでに明快な色調のコントラストの妙は「用の美」を追求した世界に通用するトップデザインとして、近年富に注目されるようになりました。
渋いです。
根来塗とは「中世に、根来寺で日用のために作られた漆器。黒漆塗りの上に朱漆を塗ったものが多いが、黒根来と呼ばれる黒漆のままのものもある。重厚で雅味があり、特に朱塗りのものは年月を経ると黒漆の斑紋があらわれる。」via三省堂 大辞林。そう、使い込まれた器の、上塗りの朱が擦れてあらわれる黒漆の景色が、茶人に愛されたそうで。そしてそのシンプルな形状。お皿にお盆に盃に茶入れ、机など様々な工芸品が展示されていたが、無駄のない潔いデザインが清々しく、美しい。私のツボはなぜか四角盆だったが、茶入・香合のようなちいさな品の可愛らしさも感に堪えない。
根来ではないけど、昨年弔問に訪れた岩手の友人宅では漆塗りのお椀が愛用されていた。ヒビが入ったら塗り直してもらうのよと、愛おしそうになでる手。ちょっと羨ましかった。
さて最近古いものや日本独特の工芸品に惹かれている私だが、実は本展に行った目的は木彫りの椿。1点だけさりげなく展示されたそれは憧れの須田悦弘さんの作品で、作品リスト(私が訪問した時はまだできていなかった)には載らないであろう逸品。ああ、萎びていても美しかった・・・。ガラスケースの前に座り込んで凝視してしまいました。KINさん、教えてくれてありがとう〜〜

コメント (6)
シンプルで無駄を削ぎ落としたよな器に
あの椿、もう絶妙ですよね。
あの萎び具合がまた・・・。
投稿者: KIN | 2009年11月13日 00:12
日時: 2009年11月13日 00:12
>KINさん
あれって大倉の収蔵品なのかな。
センスいい!
最近古美術品や工芸品と現代アート作品の価値を比較して考えるようになったんですが、須田さんはそういう垣根をナチュラルに乗り越えていて素晴らしいです。
投稿者: ogawama | 2009年11月13日 20:36
日時: 2009年11月13日 20:36
こんばんは。
この根来、どうやって記事にするかって、
悩みすぎて、記事にならない状態です。
大倉が違う美術館に見えました。
あれらは、ロンドンギャラリーの田島氏が企画していて、
あちこちから集まっているようでもあり、
私が見たときにはまだリストができてなかったのです。
骨董屋のものもあるでしょう、たぶん。
我が家も根来もどき漆椀つこてます。
激しくぞんざいに扱ってます。
黒と赤なのに対決せずに融合しているのが
不思議ワールド。
もう一回行ってくるつもり~
投稿者: あべまつ | 2009年11月13日 22:58
日時: 2009年11月13日 22:58
>あべまつさん
須田さんメインで感想書いててすみません。
私は根来自体は流して見てたのでエントリは上げないつもりだったのですが。
最近Twitterにて和塾というユーザーさんからフォローされてるのに気づき、のぞいてみたらちょうど根来のことを呟いていらしんたんですよ。
で、「あ、天啓」と思って書いてみました。
振り返って考えたら根来は凛として美しかったのですが。
投稿者: ogawama | 2009年11月15日 00:57
日時: 2009年11月15日 00:57
はじめまして是蘭と申します。
根来展は萌に萌えました。
なんだか現代の北欧デザインにすら通じるような・・。
以下ブログにてレビューを記載しています。
「原初のキス」(11/28)
http://zelan.exblog.jp/
投稿者: 是蘭 | 2009年11月28日 22:04
日時: 2009年11月28日 22:04
>是蘭さん
いらっしゃいませ。
ブログ早速拝見しました。
見ているものが似ているような気がして、うれしかったです♪
私は漆の朱色が好きではないのですが、正確で揺るぎのないデザインは見事だと思いました。
投稿者: ogawama | 2009年11月29日 01:31
日時: 2009年11月29日 01:31