新国立劇場小劇場でコンテンポラリー・ダンスの公演「平山素子 Life Casting -型取られる生命-」を観た。平山さんは著名なダンサーだけど初見。私が今までに見た国内のコンテンポラリー・ダンサーなんて微々たるもので、正直「好き、もっと見たい」と思っているのは女性では康本雅子さんくらい。生まれつきの面食いなので、たとえダンサーでも腹筋が露骨に割れてる人より優美な肢体を持つ人がタイプ。平山さんはフライヤーで見る限りマル。+ザハロワ様が踊られた「Revelation」の振付家ということで、この公演はかなり期待していた。
第1部 un/sleepless 【出演】木下菜津子、高原伸子、池田美佳、西山友貴、柳本雅寛、平原慎太郎、中川賢
第2部 Twin Rain 【出演】平山素子
第1部は平山さんは出演されず、若手ダンサーのみ。Revelationでイメージしていた以上にバレエ的な振付けで、ほっとする。私はやっぱり、面白さより美しさをダンスに求めるから。最初にひとりで出てきた男子のダンサーが、のびやかだけどエレガントな動きをするので見入る。新国のサイトに「普遍的な魅力を持つ平山素子作品」と紹介されてたけど、なるほどある意味ベーシックな振付け。ただ、ダンサーの若さもあるのか、7名が舞台に載ると調和と混沌の間の中途半端なところで世界がまとまる感じで、あまり集中できなかった。というか寝不足だったのか、寝てしまった。視認される身体を断片と捉える平山さんのコンセプトはわかるんだけど。目を開けている間はみんな動きにキレがあっていいなあとか思うんだけど、次第に心地よくなってしまうのよね。ごめんなさい。
情けなさを振り捨てて、第2部。渡辺晃一さんというアーティストの美術、舞台後方中央に半透明なダンサーの彫像がある舞台。アートとダンスのコラボ、先日のセッションハウスでも見たけどこちらは完成度の高さを感じた。音楽も前半はアブストラクトな感じでメロディなし、鼓動のような水滴のような響きが静かに時間を刻む。ホルターネックの女神風の衣装をつけた平山さんは最初彫刻の分身のようにわずかな動きしか見せないけど、次第に解き放たれ汗が光りむき出しの腕と背中が神々しく輝く。うーんやっぱりキレイなダンサーだ。体のラインがザハロワちっく、でもRevelationのザハロワ様のようにコスチュームがもっと薄衣でひらひらしていたら、腰や脚もさらに綺麗に見えたんじゃないかなあ。彼女は非常に柔軟で強靭で、アチチュードっぽいポーズも見事に決まる。ポアントを履いているように浮遊感もあるし。
・・・あとは振付けかな。これはあくまで個人的好み。ラストの、隙間と逆光を活かした平山さんのダンスのオリジナリティ、芸術性は高く買うけど、純粋に楽しむってことはできなかった。私は音楽ありきのダンスが特に好き。バランシン、ナチョ・ドゥアト、そして康本さん。どれも強烈に音楽と呼応している。平山さんは精神性を大切にしていて音楽は後づけ、という感じがした。