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ニューヨーク・シティ・バレエ2009 Cプロ 10/11

オーチャードホールでニューヨーク・シティ・バレエ2009Cプロ公演を観た。マチネのBプロに続くソワレ。Aが本家本元特集、Bがコンチェルトづくし、そしてCはほとんどが日本初演というのがウリ。ダンサーの怪我によりクリストファー・ウィールドン振付・アルヴォ・ベルト音楽の「アフター・ザ・レイン」が昼に見たばかりの「タランテラ」に変更というアクシデントはあったけど、期待通り、いえ期待をはるかに越えた感動をもらった。

「ワルプルギスの夜」 (振付:バランシン/音楽:グノー)
 グノーのオペラ「ファウスト」のバレエ場面を、独立した作品として再振付けしたもの。1980年初演で日本でははじめて。男性ダンサーはひとりだけオマケのように出てくるけど、あとは24名の女性ダンサーが占める。冥界から蘇った女性たちいう設定だけど、鈍感な私はひたすらキラキラ美しい群舞をわくわくしながら楽しんだ。カリンスカデザインの、紫色のシフォン・チュチュが可愛い!途中でシニヨンをといて髪をおろした姿が皆チャーミングで、動きはクラシカルだったけど最後まで全く飽きずに楽しめた。第1ダンサーのマリア・コウロスキーがほっそりとして可憐で好印象だったけど、彼女は結構ベテランのプリンシパルということで、うわー、若く見えるなあと驚いた。

「タランテラ」
 キャストも昼のBプロと同じ。勢いも同じ!

「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」(振付:ロビンズ/音楽:ショパン)
 1969年初演ながら日本初演、バランシンと共にNYCBを育てたロビンズの代表作ということで、熱い目で迎えた。ショパンの18曲を使った1時間ほどの作品で、ショパンか〜寝るかも、と思っていたがバランシンとはまた違ったアプローチの新鮮な振付けに、ときめいた。尖ったところはないけど10名のダンサーの絡ませ方が秀逸。きちんとバレエしてるけど極めてナチュラル、でもクラシックでは見られない動きが見え隠れして、とても楽しいのだ。これもプロットレス・バレエだと思うのだが、若い男女の機微が自然と浮かび上がってきて、エモーショナルな作品でもある。あ、そうそう、照明のジェニファー・ティプトンのおかげかバックの青空がものすごく綺麗で、セットが何もない舞台(他の作品にも一切ないけど)にすごく映えていた。

 
「シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメント」 (振付:バランシン/音楽:ストラヴィンスキー)
 あまりに鮮烈な作品。1972年初演。これがストラヴィンスキー×バランシンなのね。3名の女性(ピンク)をのぞいてダンサーは皆白黒のレオタードで、強い眼をして、隙のない動きをする。無機的な感じは先日ダンストリエンナーレトーキョーの映像会で見たマース・カニングハムを何となく思い出させた。ジョン・ケージとの関係もストラヴィンスキーとのそれに似通っている。しかし80年代のカニングハムの作品にすでにレトロな匂いを感じたのと裏腹に、バランシンの振付けには現代の一線のダンサーを最大限に緊張させるだけの永続的な精神性を感じた。下↓の写真、これはラストのポーズなのかなあと思っていたら然り。しかし生の舞台で見るとこの幾何学的なフォーメーションに至る盛り上がりが凄まじい。このプログラムだけダンサーの息遣いが聴こえるくらい舞台に近い席に座っていたのだが(感謝♪)、最前列の彼らはクライマックスに向かってこっちを睨みつけるように見据えていた。ちょうど視線が同じ高さで、射すくめられました。ピタっと動きが止まってポーズが完成した時、あまりに感動して涙ぐんでしまった。あと、ダンサーはストイックに統制されているようでいて(バランシンはダンサーが個性を出すことを嫌ったと聞く)、人によっては笑顔を浮かべて踊る人もいて、個人の解釈・感情の自然な湧出は許されるんだなあとぼんやりと思った。

20091013_01 Bunkamuraのサイトより

Aプロへ続く・・・

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