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勅使河原三郎「鏡と音楽」9/27

新国立劇場中劇場で勅使河原三郎さんのダンス公演「鏡と音楽」を観てきた(本日楽日)。

【振付・演出・美術・照明・衣裳】勅使川原三郎
【キャスト】勅使川原三郎 佐東利穂子 川村美恵 ジイフ 鰐川枝里 高木花文 加見理一 林誠太郎

横浜トリエンナーレ2008"Fragments of Time"ではじめて勅使河原氏を見てから、たしか2回目の舞台鑑賞。前回は若手ダンサーと勅使河原・佐東さんのパフォーマンスの間に大きな隔たりを感じて戸惑ったが、今回は後半の構成が良くカンパニーとしての前進を感じた。私が言うと「偉っそう」ですが。

美術・照明・衣裳までこなす勅使河原氏と言えば高い美意識の持ち主と定評だが、冒頭の稲妻みたいな照明と頭巾をかぶって個性を消したダンサー達の無機的な立ち居振る舞いは、やや難解な現代アートふう。ここで疲れが出て(?)、楽しみにしていたはずの勅使河原さんのソロで舟を漕いでしまった。美しいんだけど催眠作用のある・・・。ダンサー全員が入り乱れてバロック音楽に合わせて音符のように舞うシーン、あれはやはり勅使河原さん>佐東さん>その他という力量の違いがあらわになってしまった感じ。長いし動きが速いし、ダンサーの運動量は相当だと思うけど。勅使河原さんのダンス言語はずば抜けて雄弁。「ABUSOLUTE ZERO」というDVDを持っているが、そこで見たような、痙攣・不自然な姿勢などを伴うにも関わらず、豊かな表情が見える踊りは魅力的だ。ただシーンが長いので、さすがの勅使河原さんの集中力が切れたような感じがする時もあった。佐東さんにはキレがあって目にもとまらぬような高速な動きをするのだが、私的には情緒を感じないので勅使河原さん>>佐東さんに訂正、かな。あくまで個人的な好み。若手のダンサーからは一生懸命さは伝わってきた。

良かったのは後半、舞台中央に屏風のようなパーティーションを据えてから。これに映るダンサーの影を鑑賞するような演出で、勅使河原さんもカッコよかったが、長身の若手男子(ケティング・ナイルさん?)の若々しくしなやかな動きが美しく、目を奪われた。その後の展開も深い奥行き(舞台はほぼ正方形だったように思う)と光と影のマジックを活かしただまし絵的振付け(いつの間にかダンサーがひとりずつ消えている)が面白く、しかしその間移動ナシ反復横跳びを執拗に続けるダンサーの体力にまたしても驚嘆したり、なんて言うかこっちの集中力とパフォーマーの持久力の根比べみたいな見えない綱引きとかあって、前半の印象と違い興味深く観ることができた。

20090927

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