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金刀比羅宮 書院の美

金刀比羅宮で明日まで開催の「書院の美〜 応挙・若冲・岸岱から田窪まで」に行ってきた。日帰りとはちょっとクレイジーだけど。上野に巡回してきた時は精密コピーと本物が混在していてすごく物足りなかったので、行くことは決めていた。この冬は舞台鑑賞の予定が続いていて、ギリギリになっちゃっただけ。
早朝ののぞみで岡山まで、爆睡。新大阪と新神戸を通ったの気付かなかった。特急の南風に乗り換えて1時間、小林秀雄の講演「信ずることと考えること」を聴きながら。瀬戸大橋で車内から写真撮影。あれ、昨日充電したはずのデジカメのバッテリが残量セロになっている。コンセントが浮いていて放電しちゃったのかなあ。ということで、琴平に着いて讃岐うどんで体をあっためたところで撮影不能に。

  

さて表参道へ。走る体力はないけど歩くだけなら結構自信がある。でも500段はさすがにきつかった(根性ないので本宮はとばした)。ぜいぜい。まず「神椿」を覗いてトイレを借りる。ウォシュレットもおむつ替えシートも完備の、キレイなトイレ。女性にとってこういうのってうれしい。こんなところに「予約の取れないレストラン」を作るとは、さすがメセナ企業・資生堂だ。

人心地ついたので書院へ突入。memeさん情報によりタイツの上にソックスを履いた。ポケットにはホカロン。万全だ。まず表書院「鶴の間」から。上野で見たのと同じものなのに、ちゃんとあるべきところにある襖絵は品があって良い。ここは入り口を柵で仕切っていて部屋の中には入れなかったが、「虎の間」は違う。特別公開、間近でどうぞだ。畳の上で膝をついて観る水呑みの虎は素晴らしい。猫虎のくせに何なの、な迫力。八方睨みの虎の眼光もホワイトタイガーの毛並みも素敵だったけど、今回は何と言っても水呑みの虎に感動した。そしてまた「山水の間」が見物。わたしは想像力がないので上野の展示ではこの部屋の感じが全然つかめなかったけど、こうして二の間・上段の間と区切られているの見ると当時の謁見の様子が偲ばれる。「瀑布古松図」の実物には虎以上に圧倒された。滝の水は実在の庭の池に注ぎ込むという趣向だそうだけど、池の巨大鯉は寝ていたなあ。さすがに滝の画には近寄れなかったので、双眼鏡でまじまじと見てしまった。春雨みたいな水の流れ。松のいびつさが怖い。で「富士の間」の邨田丹陵、すーっと描かれた富士もいいけど狩人たちの描写が非常に緻密で、あらためて見入る。たなびく馬のしっぽの見事さ。

いよいよ若冲の「花丸図」の待つ奥書院へ。部屋の襖だけ別に持ってきてあって、正面間近から鑑賞することができた。あまりの精密さにまた双眼鏡を取り出してしまった。写真のない時代に、自然に対する観察力だけでここまで描き分ける若冲はやっぱりすごい。生涯でどれだけ絵を描いたんだろうと、ぞっとしたほど。「上段の間」の妖しさはもう...。ああやっぱり来て良かった。コピーじゃない岸岱の「郡蝶図」も見れて良かった。

白書院では現代作家・田窪恭治さんの椿の壁画が製作途中。作品を拝見したことなかったのだけど、すごく好み。田窪さんが修復されたノルマンディーの林檎の礼拝堂の写真が展示されていて、美しくてドキドキした。高橋由一館の3Fで個展もやっていて、「神椿」でも使われている有田焼のタイルが綺麗だった。

由一館と宝物館も訪問して、名残惜しみつつ階段を下りる。余裕があったら京都に寄ろうと思っていたけど特急の時間が合わず、うどん屋さんでビールとおでんをいただきつつ小1時間ぼーっとしていた。贅沢な休日だなあ。お土産は「恐るべきさぬきうどん」というカップめん。帰りの新幹線ではちゃっかり歯のホワイトニングをしてた。暮れにトレーを作ってもらったのだけど、お正月に風邪をひいたこともあってずっとしそびれていたのだ。

 伊藤若冲《花丸図》

コメント (14)

もー、みんなちゃんと行くからスゴイな〜
しかも日帰りですか?
わたしも「虎の間」見たかったです。
讃岐うどんもうらやましい…
明日は銀座AppleStoreのGenius Bar初体験して来ます。
MacBookのバッテリーが認識しなくなりました。とほほ。

Hoti:

アクティブですねー。羨ましいです。

おでんとか、うどんとか美味しそう!

本当に贅沢な休日ですね。

>さちえサマ
虎ちゃん、可愛かったです。
上野で見た時は虎ばっかり描いてあるなんて威圧的な部屋だなあと思ったのですが、今回畳の上に座って見回したら、生き生きとした虎の姿にときめきました。
これはおもてなしなんだなーと思いました。

MacBookはお泊まりですか?
大丈夫、すぐ帰ってきますよ。

>Hotiさん
ふふふ、大人げないなーと思いつつ行ってきました。
香川って好きな土地なんですよ。うどんも。
少年カフカが漂着した図書館、香川あたりじゃありませんでしたっけ?

ogawamaさんまで…

何が一体そこまで。

> ちょっとクレイジーだけど
いやぁ...かなり重症だと思います...(^^;

山水の間の上段となっている奥にある瀑布古松図。
さすがに高貴な雰囲気を与えていました。こういう
立体感が、実際の庭を借景のようにして、まるで
風景の一部のように感じられるのですね。

しかし、日帰りですか。帰宅は何時ごろでしたか?
その気になれば、日帰りでも、日本全国あちこちにでかける
ことができるのだということが分かりました。

Hoti:

大人げある行動だと思いますよ。
ダンス×3のユキのお母さん(だったかな)で写真家だかなんだかのような感じで。

カフカ少年、そうですよね。香川に行き着いたんでしたよね。
ハルキストとのこういう会話って良いですよね。
にやけながら書いてます。

抜群の行動力に乾杯!

MacBookは日帰りで済みました♪
バッテリー交換で治っちゃいました。
ムラカミさんの「香川うどん紀行」を読んで以来、
うどん好きのわたしにとって香川は聖地。
昨年のKen's Barも高松会場にエントリしたくらいだもん。
で、ogawamaちゃんを見習って(?)わたしもパリからロンドン日帰りすることにいたしました!

>Takさん
行くのは決めていたけど、私の背中を押したのはMORIさんとmemeさんのエントリでした。lysanderさんも書いていらしたけど。
京博までは行けなくて、残念です。

>lysanderさん
知らなくていいことってありますよねー。lysanderさんのエントリにもそそられました。深夜バスに乗ってみようかと思ったのですが、同僚に「死ぬよー」と言われてやめました。

>一村雨さん
夜の8時くらいには家にいましたよー。当日にエントリ書いたくらいです。
「瀑布古松図」は本当に素晴らしかったです。虎と併せて応挙がすごく好きになりました。

>Hotiさん
村上文学って飄々としていながら読者の人生に影響を与えてますよね、間違いなく。昨今はともかく、30代の頃からそれを狙っていたとしたら怖い、かも。

>とらさん
階段、登ってきました〜!書院はそれなりに混んでいましたが、ここまで来た同士という一体感があって、見知らぬ方々と一緒にほのぼのと鑑賞できました。

>さちえサマ
何々、ロンドンも行くのー!?うらやましくて鼻血が出そう。私は今年のGW、全然ゴールデンじゃないから何するか決めてないです。

こんばんは。
日帰り旅行大流行ですね。
空路で宿泊付しかありえないと思って旅程を組んだので、驚きの連続です。

本物を体験できて良かったです。

>mizdesignさん
本当に、琴平まで行った甲斐はありましたよねえ・・・。
階段登るのも爽快でした。

私は土曜日に仕事しているので連休が滅多になく、やむを得ず日帰りにしたのですが、やってみたら余裕♪でした。
クセになりそうです。

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